【wrwrd!】Je vous embrasse (ページ2)

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｢っっっしゃ！！勝ちっ……！！！！｣

｢あ～～っ……！はぁ、…ぁ～～あとちょっとだったのに…っ……｣

｢でもその靴で俺と同レベルなの凄いやん、流石Aやわ｣

｢っ…ふ、ふふ……でしょ……はぁ…私…凄い天才だから……？｣

｢まずは息整えたらええで｣

海の家で水色の四角い氷状アイスを2つ買い
いつもありがとう、おまけとお姉さんからラムネももらった
さっき飲んだばかりだったが走ったし暑いこの外ではキンキンに冷えたラムネが最高のものだった

サンダルを脱ぎ、熱された砂はとても熱かったが海に入れば冷たさしかなく心地良かった

足だけ海に入りながら立ったままアイスの袋を開け食べ始める
普段ならこんなことしないが今日はいつもより暑かったし、たまには違うことがしたかった

Aは困惑していたが、俺と同じように海に入りアイスの袋を開けた
ワンピースの裾が海に少し浸かって濡れていたがAは気にせずアイスを食べていた
昔から俺が何かする度に困惑しながらも真似をしていた
今日もきっとそれなんだろう

何も話さず、ただ水平線をじっと見ていた
片手にはアイスもう片手には袋のゴミとラムネ
青い海と青い空
前に海は空に恋をしたから青くなったんだよなんてファンタジーな話をAがしていたな
鼻で笑ったけど

でも夏は青に取り憑かれてるのかもしれない

横を見れば、Aの瞳も青色だ
太陽で反射するラムネの瓶みたいなそんな感じ

あぁ、やっぱり取り憑かれてるのかもしれない
魅力的で惹かれやすくて、触れてもすり抜けていく
手の届かない存在のような、

どぷん

｢ゾム？｣

ハッとした
片手のラムネを海の中に落とした
海に落ちる音とAの声でハッとしたのだ
無意識にAの髪をすくっていた