男・研二。決めます。(研二side) ページ39
公園に着き周りを見回すと、芝生に座っているAを見つけた。
駆け寄る俺達をAは悲しい目で見ている。
樽「A。帰ろう?」
「………」(黙って首を横に振る)
樽「…そっか。じゃあもう少しここにいよっか。」
俺達はAの前に座り込む。
樽「…明日の事が不安なの?」
「………ない」
樽「ん?なぁに?」
「私には…出来ない」
樽「どうして?」
「…家族って何?【家族で楽しく食べる料理】って言われたって、全員揃って食事なんかした事ない。そんな私に何が作れるの?家族の温もりなんて分かんないよ。だから…私には出来ないって言ってるの!!」
余りの勢いに俺達は言葉を失う。
「私は…いつも寂しかった。周りの友達は家族の思い出がいっぱいあって幸せそうなのに…私にはそんなの無くて。でも、お父さんもお母さんもお兄ちゃんも大好きだから…困らせたくなくて…嫌われたくなくて…一度も…ワガママ言えなかった…。傍に居てって…言えなかった……」
大粒の涙を零して俯くAを見つめる俺達も涙が止まらない。
俺はどうしたらAの気持ちを落ち着かせてあげられるのか分からなくて…ただ強く抱きしめる事しか出来なかった。
「…………けんじ……っ…」
樽「Aは優しい子だね。俺だったら…泣き喚いてでも…傍に居てって言うよ。」
「…そんなの…出来ないよ…っ…」
樽「たまには自分の気持ち、ぶつけてみても良いんじゃない?」
「…自分の…気持ち…」
樽「そう。今すぐじゃなくてもいい。頑張って1回でも言えるようになるといいね。」
「……うん…」
喜「A。俺は今日までずっとお前の兄貴で居たつもりだぞ。」
歌「僕だって…Aちゃんは家族だと思ってるよ?」
鬼「俺にとっても…かけがえのない人だよ。Aちゃん。」
3人が涙を拭ってAに話し掛ける。
Aは俺の腕の中から3人へと視線を移しまた涙を零していた。
樽「Aには俺達がついてるから。思い出が無いならこれから作っていけばいいんだよ。楽しい思い出いっぱい作ろう?」
そこまで言うと3人が小声で「まだ言う事あるだろ!」とけしかけてくる。
い、今…このタイミングで…言うの?!まじかよ…///
樽「そ、そ、それと…さ…」
「…うん。」
Aは俺を見上げ不思議そうな顔をして言葉を待っている。
俺は空に向かって大きく息を吐き、Aを見つめてゆっくりと告げた。
「日本に戻ったら………俺と結婚して下さい」
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しぃたま(プロフ) - ミケにゃんさん» やだ(*´д`*)チェンロンヘンクーの研二さんはずるい!!私もめっちゃ好きです(〃ω〃)私は研二さん一筋なのに夢に出てくるのはダントツで喜矢武さんが多いんですよねww何だろ。私何かしたかな(・∀・) (2013年9月1日 8時) (レス) id: 5b512b1364 (このIDを非表示/違反報告)
ミケにゃん(プロフ) - しぃたまさん» そして今日も出てきましたw学校に金爆が来てくれて、、テェンロンヘンクー歌って踊ってくれました!相変わらず研二さん、上半身裸でwwすごく楽しかった〜(*^-^*) (2013年9月1日 7時) (レス) id: 2fea6224f5 (このIDを非表示/違反報告)
しぃたま(プロフ) - にあさん» 金爆さん関連はいつでも命懸けですww追加公演の代々木、当たるといいなーって今も念仏のように唱えてますww次章もよろしくですヽ(´▽`)/ (2013年8月31日 20時) (レス) id: 5b512b1364 (このIDを非表示/違反報告)
しぃたま(プロフ) - ミケにゃんさん» あらま(〃ω〃)遂にミケにゃんさんと研二さんが新婚さんにっ♪おめでとうございます〜( ̄ー ̄)ニヤニヤ♪毎日出てきてもらえるように更新頑張りますねww (2013年8月31日 20時) (レス) id: 5b512b1364 (このIDを非表示/違反報告)
にあ(プロフ) - しぃたまさん» 命がけですかwww私も必死にがんばりましたがもっと頑張ります!← 次章もついてきますよーww (2013年8月31日 14時) (レス) id: 658ebbf2cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しぃたま | 作成日時:2013年8月16日 17時