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地に足をつけた瞬間に駆け出す。
佐久間に至っては短い瞬間移動を繰り返しながら進んでいる。
そうしてたどり着いたドアの前では、2人が待っていた。
｢ここからじゃよく見えないんだけど、ほら、あの茶色い荷物置いてあるところ｣
｢あー、あれか｣
彼らからは死角になっているらしいそこに、阿部ともう1人の男がいた。
阿部は拘束されているようで、身動きできなさそうだった。
｢……誰かいるな｣
｢あいつかな、阿部ちゃん連れてきたの｣
｢多分。もう行く？｣
｢佐久間が見えるならすぐ行って帰れるでしょ。往復させることになるけど｣
｢そりゃ仕方ない｣
｢お？これはあとで佐久間さんご褒美タイム入る？｣
佐久間がうきうきしながら聞いてきた。
｢はいはい。後で舘さんに言っとくよ｣
呆れ気味にそう返すと、
｢よっしゃー！！｣
と、かなりのボリュームで喜ばれた。
ところ構わず叫び出すのはこいつの悪い癖だと、今更ながら思い出した。
しかも、この声が彼らに聞こえないはずはなく。
｢……どうやら、お迎えが来たみたいだね？｣
バレた。完全にバレた。
｢もう、佐久間のバカ！罰として特攻してこい！！｣
｢言われなくてもそのつもりでありまーす！｣
そう言い終わらないうちに、彼の姿は阿部と奴の間にあった。
追いかけるように、俺達も出ていく。
｢……さ、くま｣
｢にゃは、ごめんねぇ阿部ちゃん。遅くなっちゃった！｣
｢それは大方照のせい｣
｢おい｣
『はいはい喧嘩しない。佐久間、すぐ阿部連れて帰ってきて』
｢了解であります国王！ということで阿部ちゃん、手握って？｣
いつの間にか阿部の拘束を解いていたらしい佐久間が恭しく阿部に手を差し出す。
なんで？と頭の上にはてなマークが見えるほど困惑している阿部のことはみんなで見て見ぬふりだ。
意外と彼は心配性なのだ。慣れないことしてるのもきっと、心配だから。
｢どこか掴むだけでもいいんじゃ……｣
｢それじゃ阿部ちゃんが生きてるかどうかわかんないじゃん！！はい、もう握った！離さないからね！離さないでよ！｣
｢ちょ、どういうこと！？｣
｢早く行けー、舘さんに怒られんぞ｣
はーい！と元気よく返事した次には、もう2人の姿はなく。
｢さて、そこのお兄さん？｣
残る3人は、未だ突っ立っている男に光った目を向けた。
｢ーー洗いざらい吐いてもらおうか｣
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麗華(プロフ) - まる。さん» お読みいただきありがとうございます〜！リクエストの件承りました。お時間頂きますがお待ちください！ (2020年3月28日 0時) (
レス) id: 6d73d63d08 (このIDを非表示/違反報告)
まる。 - とても面白く楽しいお話をありがとうございます！リクエストをお願いしたいです。緑さんが女装し、みんなで可愛い緑さんをかわいがる！そんなお話を読みたいです。 (2020年3月28日 0時) (レス) id: c760cb06e2 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - 無理なお願いしてすいません！これからも頑張って下さい！ (2020年3月27日 22時) (レス) id: ec2780e711 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - パイナップルさん» 分かりました、なんとか組み込んでみますね( *・ω・)ノ (2020年3月27日 22時) (レス) id: 6d73d63d08 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - はい！お願いします！ (2020年3月27日 22時) (レス) id: ec2780e711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麗華 | 作成日時：2020年3月7日 2時
