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｢……君、やっぱり売られるつもりはないの？｣
｢……ない｣
先程よりかは良くなった声で、否定を返す。
｢ふぅん。もしかしたら明日死んじゃうかもしれないのに、生きてる意味ってある？｣
｢生きてる、意味｣
｢あの家にいた時の君なら、迷わず売られてくれたと思うんだよねー。やっぱ成人とか待たなくて良かったかもしれない｣
俺が、生きる意味。
あの家を飛び出して、5人と暮らし始めて。
最初は自分の意思とは関係なく連れ出されただけだけど。
結果的には、連れ出してくれたことに感謝している。
｢……っ、あの家に、ずっと住んでたら、生きる意味なんてとっくに、失ってたかもしれない｣
後ろのデカい荷物に、ようやく起こしただるい体を預ける。
｢でも、俺にはもう、違う家族がいる。その人たちの為に俺は、｣
生きる。
そう言ってやった。
｢なかなか面白い正義感だよねぇ。僕には関係ないけど｣
そんな俺を、彼は鼻で笑った。
｢……売られても、同じことが言える？いつか助けに来てくれるって、いつか会えるって、そう思うの？｣
ーー思わないわけがない。
｢言ったでしょ、俺は今の家族を信じてる｣
まだ深くは知らない人達。
でも、俺を助けてくれた人達。
俺に優しさを与えてくれた人達。
本当の家族よりも彼らを信頼するには、これだけで十分だったのだ。
｢……はぁ、君ってなんか凄いね。僕には真似できないや｣
｢それは、どうも｣
｢褒めてないけど。さて、あと何分かなー｣
彼が腕時計を確認する。取引、の相手がもうすぐ来るのだろう。
助けに、来るのかな。
1つ息を吐いて、心を落ち着かせる。
大丈夫、きっと来る。
ーーよっしゃー！！
今の、声。
｢……どうやら、お迎えが来たみたいだね？｣
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麗華(プロフ) - まる。さん» お読みいただきありがとうございます〜！リクエストの件承りました。お時間頂きますがお待ちください！ (2020年3月28日 0時) (
レス) id: 6d73d63d08 (このIDを非表示/違反報告)
まる。 - とても面白く楽しいお話をありがとうございます！リクエストをお願いしたいです。緑さんが女装し、みんなで可愛い緑さんをかわいがる！そんなお話を読みたいです。 (2020年3月28日 0時) (レス) id: c760cb06e2 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - 無理なお願いしてすいません！これからも頑張って下さい！ (2020年3月27日 22時) (レス) id: ec2780e711 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - パイナップルさん» 分かりました、なんとか組み込んでみますね( *・ω・)ノ (2020年3月27日 22時) (レス) id: 6d73d63d08 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - はい！お願いします！ (2020年3月27日 22時) (レス) id: ec2780e711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麗華 | 作成日時：2020年3月7日 2時
