甘い物は人を弱くさせる ページ20
｢……はい、じゃあ俺が持ってる能力は？｣
｢えーと、Hardliner！｣
｢正解。じゃあ舘さんのは？｣
｢……えと、｣
読み方が分からないのでノートに書き込む。
｢合ってるあってる。まあ読めなくても分かってればいいよ｣
｢よかったー……｣
｢いや、ていうか習得早いな｣
｢覚えるのは、楽しいから｣
｢おし、じゃあ次これかな｣
今日は、照と舘さんと能力について習う日。
元はと言えば、ここに来た次の日に｢実は君、能力者なんだけど知ってた？｣って言われて思わず｢は？｣って言ってしまったのが最初。
なんだ、能力者って。
そんなの、聞いたこともなければ見たこともなかった。
だから、皆の話を聞いてても訳が分からず。
｢……これ教育必要なんじゃねーの？｣
と言った翔太に、俺以外の全員が｢そうしよう｣と頷いていたのは記憶に新しい。
｢……つまり、俺はIntellektuellっていう知識に関する能力で、知りたい情報があったり覚えておきたいことがあった時に、心の中で強く願うと能力が使えると｣
｢そんな感じだね。でも、意識するだけでも違うから、普段から少しずつ使ってみるといいかもしれないよ｣
｢体に負担かけない程度にな｣
｢うん、ありがとう2人とも｣
休憩しようか、と舘さんに言われ勢いよく椅子の背もたれに倒れかかる。
ギシ、とか言った気がしたがそんなことは気にしない。
｢それにしても、本当に何もわかんないのな｣
舘さんの作ってくれるおやつをぼーっと待っていたら、照にそう言われた。
｢うん。なんか、その能力者の話も噂には聞いたことあったけど、聞いても『都市伝説でしょ』みたいな｣
｢都市伝説って｣
そして、笑われた。
仕方ないじゃないか。そういうことは調べたくても調べられなかったのだから。
｢でも、両親にはそんな能力みたいなの、なかった気がするんだよね｣
｢え、阿部の親って能力者じゃないの｣
｢違う……と思う｣
どちらかと言えば、両親は能力者のことを嫌っていたイメージがあって、とてもじゃないが能力を使う様子なんか思い浮かばないのだ。
｢てっきり遺伝かと……俺もそうだし｣
｢能力持ってる人は皆そうなのかな？｣
｢多分。あーでも、ふっかは聞いたことないな｣
｢そっか｣
能力者は、その8割が遺伝によるものとされていて、ひとたび出逢えばだいたいの能力者には直系がいたりする。
まあ例外ももちろんあるだろうし、先祖返り、みたいなのもあるのかもしれない。
なんにせよ、分からないことばかりだ。
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麗華(プロフ) - まる。さん» お読みいただきありがとうございます〜！リクエストの件承りました。お時間頂きますがお待ちください！ (2020年3月28日 0時) (
レス) id: 6d73d63d08 (このIDを非表示/違反報告)
まる。 - とても面白く楽しいお話をありがとうございます！リクエストをお願いしたいです。緑さんが女装し、みんなで可愛い緑さんをかわいがる！そんなお話を読みたいです。 (2020年3月28日 0時) (レス) id: c760cb06e2 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - 無理なお願いしてすいません！これからも頑張って下さい！ (2020年3月27日 22時) (レス) id: ec2780e711 (このIDを非表示/違反報告)
麗華(プロフ) - パイナップルさん» 分かりました、なんとか組み込んでみますね( *・ω・)ノ (2020年3月27日 22時) (レス) id: 6d73d63d08 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - はい！お願いします！ (2020年3月27日 22時) (レス) id: ec2780e711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麗華 | 作成日時：2020年3月7日 2時
