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「ごめんなさい....少しだけ、前の彼氏の話、聞いてもらっても....良いですか」
前の....千羅って奴の話か？突然そう言いだした理由がよく分からない。が、とりあえず頷くと....彼女はおずおずと口を開いた。
「....告白してもらう前、志麻さんが何も聞かずにいてくれたあの時。千羅くんを、あの交差点の向こうに見つけたんです」
「....え？」
「別の女の子と、楽しそうに笑いながら、手を繋いで....買い物帰りみたいでした。今まで見た事もない笑顔で。私、それで余計に....愛情が、わからなくなったんです」
じわりとその目に涙を滲ませた彼女に「苦しかったら話さなくても」と声を掛けたけど、「大丈夫です、」なんて言われてしまったら大人しく続きを聞くしかない。
「千羅くんは、振った時は私の気持ちを依存だって否定しました。それはそうだったかもしれないって、あの時点で既に納得できてました。でも、あの時見たことない表情をしてた千羅くんを見て分かったのは....千羅くんが私の事を、本当に愛してくれている瞬間は一度も無かったんだって事で。
でも、好きだとか愛してるって言葉も言われてきたし、ハグだって、キスだって....そういう、恋人同士がするような事も沢山されてたのに....私に向けられてたのは、偽物の愛情なのか、同情なのか、情欲なのか....わからなくって。....それで、怖くなっちゃって、」
「....そう、ですか」
「っ、でも、志麻さんがそうじゃないのは分かってるんです！さっきのは、その、反射的に....」
「大丈夫です、分かってます。大丈夫だから....泣かないでください」
「....すみません、」
恐る恐る指先でそっと涙を拭う。でもその接触は、素直に受け入れてもらえた。
....という事は、つまり。俺が向けているこの「欲」が、彼女の恐怖の対象になってしまっているらしい。
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らぱん( ･×･ )(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます！ (2020年1月11日 19時) (
レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - らぱん( ･×･ )さん» はい！了解です！待ってます！ (2020年1月10日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ･×･ )(プロフ) - ちょこさん» 読了ありがとうございます！後日談とは違いますが、続きに位置するお話もありますのでよろしければ....来年夏に更新再開する予定ですのでお待ちいただけたらと思います！ (2019年12月30日 18時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2019年12月30日 2時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
らぱん( ･×･ )(プロフ) - ぺるはむさん» 最後までありがとうございました！次も宜しければ読んでください！(*´ｰ`) (2019年7月7日 16時) (レス) id: 4213176f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らぱん( ･×･ ) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=d9fece3f785bc7d3ebaeeecd6103e95f...
作成日時：2019年6月19日 22時
