126話 ページ7
tokitou.side
「冨岡さん。」
義「なんだ?」
「少し席を外して頂けませんか?」
想いを伝えると決心してから、伝えるならこれ以上好きになってしまう前に早く言ったほうがいいだろうと、冨岡さんに二人きりにして欲しいと頼む。
義「…わかった。」
貴「?」
「ありがとうございます。」
渋々といった感じで冨岡さんが部屋を後にしたのを確認して直ぐゆきなさんに向き直る。
貴「時透君?どうしたの?」
「ゆきなさん、これから俺が言うことは貴方を困らせてしまう言葉です。それでも、どうしても伝えさせて下さい。
俺は貴方のことが好きです。ずっと前から。」
貴「…え!」
一瞬思考停止をしたかと思えば顔を真っ赤に染めて此方に驚いた顔を向けたゆきなさん。
「ふっ。やっぱり気が付いてなかったんですね。」
これから振られるのにゆきなさんの仕草や表情が愛おしくて笑顔になってしまう。
貴「時透君…ごめんなさい。私には」
「冨岡さんがいる、でしょう?そんな事はわかっているんです。最初から俺に勝ち目が無いことも。」
貴「…ごめんね。」
とても辛そうに謝るゆきなさん。そんな事をして欲しかったわけじゃ無いのにと思いながら続ける。
「謝らないで下さい。俺が勝手に好きになったんです。」
貴「でも、」
「たとえ貴方に選ばれなくても俺はこれからも貴方のことが大好きです。ただ、どうしても知っていて欲しかったんです。」
ゆきなさんの話を遮って続けたが、やはり複雑そうな顔をされてしまう。
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作者名:ゆっきー | 作成日時:2019年11月22日 19時