鱗滝の一番弟子は失わない 3

98話 ページ19

玉「ヒョヒョッ！凄まじい怒気だ。だが、攻撃が単調になっている。」






「五月蝿い！お前だけは、絶対に許さない！」






尚も笑い続ける玉壺に余計に苛立ち攻撃を仕掛けるが躱されてしまう。






玉「しかしまぁ、なかなかに強く美しい方だ。どんな作品にしようか胸が躍る。」







そう言って私の攻撃が玉壺の首を掠めた時だった。






玉「血鬼術 水獄鉢！」






玉壺の血鬼術により壺の形をした水の中に閉じ込められた。






玉「窒息死は乙なものだ。美しい。そして頚に刃を当てられてヒヤリとする感じ、これはとてもいい。」






直ぐさま刀で水を攻撃するが水が形を変えて全く刃が通らない。





【くそっ！呼吸が出来ない！】





玉「鬼狩りの最大の武器である呼吸を止めた。踠き苦しんで歪む顔を想像すると堪らない。ヒョヒョッ！」





肺に残った呼吸で何とか一撃出そうと構える。




【水の呼吸、漆ノ型 雫波紋突き！】




一番最適と思われた突き技ですら水に包まれて水牢を破る事が出来なかった。






【だめだな。義勇達は大丈夫だろうか？お兄ちゃん、仇取れなくてごめんね。】






そんな事を思いながらゆっくりと目を閉じた。

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