Ever Blue2

33話 ページ34

桐「誘ってくれてありがとう」


「そんなそんな…！半ば無理矢理でごめん」


桐「全然、気にしなくていいよそんなこと」





そう言ってピスタチオドリンクを1口飲んだ桐嶋くん。


遠野くんの言う通り、やっぱりピスタチオドリンクが好きなんだなぁ。





桐「そういえば水泳はいつからやってたの？」


「小学校3年生くらいからかな」


桐「そうなんだ」


「桐嶋くんは水泳留学してたんだっけ？」


桐「うん、高校3年の時に戻ってきた」





私も本当はしたかった水泳留学。


そのおかげで今の泳ぎのスタイルが定着してるんだ。


見てる限りだけど、4泳法全部自分のものにできてて本当にすごい。





「そういえば家ってここら辺だったの？」


桐「そうだよ」


「霜学はちょっと遠めなんじゃない？」


桐「バスが出てるから」


「そっか」


桐「それ言ったら小柳さんだって燈鷹にしては遠いんじゃない？」


「地下鉄で通ってるから大丈夫」





それにここら辺は家賃が安いから、なんて言えば笑いながらわかる、なんて言ってくれる。


なんだかんだ落ち着いて笑顔見れたの初めてかもしれない。


美形は笑顔まで綺麗なんだなぁ。





桐「今日誘ってくれたのは気まぐれ？」


「うーん、なんか誘うなら今しかないと思って」


桐「なにそれ」





誘ってくれたら予定なければいつでも行くのに、そう言ってまた笑う桐嶋くん。


意外とよく笑う人なんだな。


クールキャラなんだと思ってたから、親しみやすくてよかった。





桐「そうだ、世界大会頑張ってね」


「ありがとう」


桐「色んな人に言われてると思うけど、応援してる」


「そんなことないよ、ありがとう」





水泳関係の人と話すとやっぱり話題に出される世界大会。


既に少し重圧に感じてるのは事実。

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