貴方がいてくれるなら。【ＨＱ】 (ページ15)

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第１２話ページ15

ボールを触れるか触れないかの僅かな感触でトスを出す。

日「ふっ！！！」

やっぱり、ブロック飛んでくるか。
でも。

ﾊﾞｼｨｨｨﾝ!っと打たれたスパイクはリエーフの手の上にあたりそのままブロックアウトになった。

だか、

打つ時に…目をつぶっていた。
それは、僕やあの影山だから君にボールを出すことが出来た。でも…このままじゃ…だめだ。

次だっと言った雰囲気の中。

『翔陽…』

僕はトーンを低くして翔陽を呼ぶ。

日「A？どーした？」

『翔陽はこの先強くなりたいんでしょ？』

日「っ！あぁ！」

『そう考えてるのであれば、翔陽は違和感を感じてるはずだよね？自分が目をつぶって打ってることに。』

日「そ、れは。」

翔陽は言葉を詰まらせていた。

『その変人速攻は今武器になってるかもしれない。でも、それは、影山がいるお陰であって影山が何らかの事情でトスがたせなくなった時代わりのセッターが出てくるはず。だけど、影山みたいなトスは出せない。そんな時翔陽は影山なしで戦える？』

日「あっ。…。」

『それに、そのままの状態で僕が翔陽にトスをあげ続けるのはできない。僕はあげる気になれない。』

日「影山にも…言わないと…。俺だけが決め…ても。」

『確かに、影山が天才で凄いかもしない。けど、意見を言わなくてもいい理由にはならない。いつ行動するかそれが必要なんじゃないの？それに、まだまだ未熟だ。次の行動をいつか読まれる。』

日「でも…」

でもとかだってとか。イライラするな。
強くなりたいことに、他に何かあんの！？
相棒？ウザイな…。

『はぁ…。僕の憧れの人の背番号をつけてるくせして、そんなバレーしかできないなんて幻滅だ。』

日「えっ、…あ、A！ごめ…『もういいよ。覚めた。自主練の意味もわからないんだな。』」

黒「A？どーした？」

『すみません。僕戻ります。』

僕は荷物を持って出口へ歩いた。

尾「あ！！A！！！先輩、すみません！！俺も戻ります！！」

あぁ。見てるだけでイライラする。

体育館の外へ出ると、動きが止まった。

『なに？渉。』

渉に腕を掴まれていた。

渉「A…。あれは、言い過ぎだぞ…。」

『ぼくは、本当のことを言ったの！！！渡るだってそう思ったでしょ！？』

渉「俺も思ってはいた。だが、言い方にも限度ってものがある。あの言い方は…日向が傷つくだけだ！」

なんなんだよ！！
渉はわかってくれると思ったのに。
なんで…。