そう思っているのはアナタだけ…2【フルーツバスケット】

壊れていく形（過去編 ページ44

『………なんで、透ちゃんが泣いてるのよ』


透「すみません、すみませんんん」
『謝ることじゃないよ』


『まぁ、それからは普通だよ…内に帰らず
離の方で暮らして、カウセリングして…学校生活を送った』





お茶を飲んで机にコトッと置いた







『今から約10年前の秋終盤…慊人にバレたんだよ
付き合ってることが』



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿




秋終盤




モミジ、イチョウが散り



寒さもだんだんと冷えてくる頃




その形は崩れていった………







‥





『ｳｳｯ…寒っ……』
紫呉「マフラーは？」


『だって、こんなに冷えるなんて思わなかったし…
綾女に貸したんだよ』


紫呉「はぁ？」
『同期の中で1番、綾女が危ないからよ…！』


紫呉「ったく…ほら、巻いときなよ」
『ぅえ…？…あ。あぁ、ありがとう』








紫呉にマフラーを貸してもらい、草摩の家に帰る








『そろそろ冬シーズンだねぇ…』
紫呉「早くない？」


『もうLEDライトが装飾されてるよ。草摩も何か装飾したら
いいのに』


紫呉「それは難しいかな」
『えぇ……』







草摩の玄関を潜り、長い道を歩く








『じゃあ、今度のクリs…』









Aが足を止めた事に紫呉が気づく










紫呉「栗？…A？」










Aの顔が青ざめており、その視線は…











紫呉「……っ！！」







？「へぇ、"2人でも"仲良く帰宅してるんだ」






『あ、あき…と……』









草摩慊人が居た









『きょ、今日、綾女とはとり…会長の仕事があって帰りが
遅くなるって…それで紫呉と帰ってきただけで』









Aに物凄く腹痛が走る







『(ヤバい…精神的に殺られてる…今じゃ、慊人の顔を見たら
腹痛がする…)』







Aは手が震えたまま、紫呉の手首を握った







『それより、私達は宿題があんの。アンタと違って
暇でもないから…！！行くよ、紫呉！』


紫呉「え、あ、ちょっ…？！」









そのまま走り去って裏から入る








『ﾊｧｯ、ﾊｧｯ………ご、ゴメン…紫呉』
紫呉「急に走らなくても…」


『ゴメン……本当にゴメン。私、慊人に会うだけでも
嫌なんだよ……恐いんだよ』


紫呉「………大丈夫。Aは気が強いから大丈夫…」







紫呉はAの頭を撫でた







紫呉「ほら、課題を終わらそう」
『うん……そうだね』

見られてから（過去編→←壊れた夢主（過去編

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す