そう思っているのはアナタだけ…2【フルーツバスケット】

堂々巡り ページ25

紫呉｢おじさんからの豆知識【りっちゃんの
暴れすぎには慌てず騒がず脇プッシュ】｣



由希/A｢はぁ…｣



紫呉｢でもま､折角りっちゃんが勇気をだして
現れたんだから､優しくしてあげてよ由希くん｣



由希｢別に冷たくした訳じゃ…兎に角久しぶりだね…
お母さんにはこの前も会ったけど…利津も元気にしてた？｣




利津｢は､はい…元気でした｡本当にお久しぶりです｡由希さんも
お元気そうで…。由希さん…面立ちが綾兄さんに
似てきましたねぇ…｣



『ぶふっ…』



由希｢ごゆっくり｣
利津｢え！？え"！？私は何か余計な事を！？｣



『(あっさりと由希の地雷を踏み抜いた…)』







叫び声を華麗にスルーして部屋に向かおうとした所へ
着替えを済ませた透が降りてきた







透「あ、お帰りなさい由希くん！｣
由希｢ただいま｡利津が来てたんだね｣



透｢はい！お会いできて嬉しいです！｣
由希｢でも驚いたでしょ？テンションとか…｣


透「女将さんにそっくりですね…あ､由希くん、潑春さん…
大丈夫でしたか？｣



由希｢…そうだね｡結局､春次第…なのかな｡色々､闘って…｣


『(闘う…？潑春、どうしたの…？)』








例の件を知らないAは知る由もなかった








由希｢じゃあ､俺着替えてくるね｣


『あ、うん』
由希｢あ､あと一応言っとくけど利津は…｣








由希の言葉を遮るかのように利津は言った









利津｢あのぅ……そろそろお暇させて頂きます…あまり
長居をしては失礼ですので…｣


『…っえ？』


透｢そんな…まだ居らしたばかりではないですか…
それにまだなんのお構いも…｣


『そうだよ利津、ゆっくりして行きなよ…？』



利津｢なんという勿体ないお言葉…もうそれだけで胸が
一杯です…｣



透｢そんな事仰らず…｣
『まだお茶飲んでないのに…』








堂々巡りになってきたな…と由希は3人の終わりの見えない
やり取りを何となく見守る




Aが段々と後ずさりしていたのか
机にぶつかった衝撃で、お盆に置いていた
湯呑が落ちて割れてしまった








『…っ！！』
透｢た､大変です…！｣


由希｢2人共、怪我は…！？｣
『だ、大丈夫よ…それより利津…は』







Aがその場にいる利津に顔を向けると､利津は俯いて
顔を蒼くしていた







透｢あの､りっちゃんさ……｣

利津｢いやああああああああ!!｣




A/透｢っ！？｣

騒ぎ→←相変わらずだった

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す