そう思っているのはアナタだけ…2【フルーツバスケット】

よかった ページ12

夾が居間に入ると杞紗を
見てなんと話にいった｡



夾｢…なんだ｡ホントに泊まりに来たのかよ､チビ｣
杞紗｢っ｣

由希｢…おい｡もう少し愛想ってものを良くしてみたら
どうなんだ｣

夾｢ああ！？うるっせぇなそんなん俺の勝手だろうが！！｣




杞紗が自分を見たのには気づいていたが夾には悪気はなく
愛想良くも何も直しようがないのだった





夾｢…ったく｡あっちが勝手にビビるんだ｣
『緊張してと思うよ…』




杞紗も夾の一面をもっと知っていけば
きっと仲良くなれるはず｡



Aは台所で夾の食事の準備をして夾があることに
気付いた｡




夾「…おい｡2人分あるぞ」

『私ご飯まだなんだよねー…後で食べるつもりだったけど
杞紗とアニメ見てたから…』

夾「はぁ…食べ損ねて今となったと？｣
『そうなんだよねぇ…ほら、早く食べよ』

夾｢あ、おう…｣




あの日、自分が傷つけてしまった透の腕や脚が目に入る｡
擦り傷や絆創膏が目立った肌はすっかりいつも通りに
治っていた｡




夾「…もう､大丈夫なのか｣
『えっ…？』

夾｢…倒れただろ｣
『もう大丈夫だよ…フラッシュバックしただけ』


夾｢透…傷跡、大丈夫なのか？｣
『大丈夫、キレイに治ったから』





夾はホッとして安心した笑みを浮かべる｡





夾｢そっか、良かった…って！別に責任逃れとかそんなんじゃ
ねぇぞ…ただ、跡が残るような傷なんてやっぱ女に
とっては…｣

『大丈夫…分かるよ、その気持ちは…』





夾の理解者はAである…
ものは違うけど同じ境遇を持っている




夾とAは11歳差…
夾が小さい頃からAは会っており

藉真が夾を預かった時から一緒だった






『(頑張ったね、夾…もう、怯えず…暮らせるね…だけど…
あれがある限り…まだ幸せとは…言えない…)』





『良かったね、ちゃんと受け止めてくれて…私みたいにまだ
引きずっちゃダメだよ…大切にするんだよ』

夾「…うん」







台所の机から見える居間に居る透を夾は見ていた





『あ、そうだ…杞紗、これ食べてみて？』
杞紗「…？」

『ふりかけ代わり…子供も食べれるヤツじゃないと』
夾「んなもん食わすのかよ」





杞紗はお箸を持ってAの試作を食べた





『どう？味とか大丈夫…？』
杞紗「美味しい…ちょっとピリ辛…でも、食べれる…よ」

『夾…美味しいって！』
夾「分かったから落ち着け」

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