どんな気持ち ページ9
今の2人にとって想像に容易がすぎたのか
頭を抱えて項垂れる
紫呉｢(面白い…)あのさぁ、2人共…そんな所でボサっと
立っていると…？｢ぶつかるわよ」」
気配もなく突然背後から囁くように聞こえた声に
紫呉はひぃっ！と声を上げつつ振り返ると
そこには透の友達、花島咲が立っていた
紫呉｢なっ､なんだ咲ちゃんじゃないかぁ…」
夾「(なんでもっと普通に出てこれねぇんだ)」
由希「(何処で買ったんだろ…マント…)」
紫呉｢いやぁ奇遇だねぇ｡僕らこれから実家に帰る所でねぇ｣
咲｢そう｡じゃあ今年は本当に1人なのね…」
咲「透くんは今までお母様方と一緒に過ごしてきたお正月…
今年は1人きりなのね｣
咲の言葉に夾と由希はハッとして顔を上げ
【1人きり】という言葉が妙に耳に響いた
咲｢一緒にいてあげるって私もありさも言ったけど
【家族といてあげてください】って笑っていたわ｡でも､
透くんは？大晦日もお正月も､お母様との思い出が
いっぱいでしょうに…今年はどんな気持ちで過ごすの？｣
あの時､どんな気持ちで見送った?
咲｢…本当に､透くんはそれで平気なの…？本当にそれで
大丈夫なの？｣
今､どんな気持ちであの家に…
『う"うぅ…寒っ……』
洗濯物を取り込みつつ､つ静かに息を吐く
いつも屋根の上でぼーっとしている夾の
微かな物音が聞こえたり
静かに階段を昇る由希の音が聞こえてきたりするが
今はシーンとしている
『今年は透ちゃんと2人きりかぁ…』
同居を始めて未だによく掴めないところがある
見逃してしまう
気付かない｡いつだって楽しそうに笑うから
ほんの些細なことでも､嬉しそうに笑うから
そう､いつだって笑ってる
今1番欲しいと思う言葉をくれる
『ねぇ、年越しソバ…っ！透ちゃん…？！』
透「す、すみません…何やら勝手に涙が…」
『だ、大丈夫…？！何か悲しいことでもあった？！
…大丈夫、大丈夫』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
どうして気付かなかったんだろう
気付いてやれなかったんだろう
Aが隣に居たとしても…
1人が平気なんて、そんなヤツ居るわけないのに
勢いよくスパァーンと開いた襖
透｢え…｣
『なっ…』
息を切らしながら立っている由希と夾を
2人はぽかんと口を開けて見上げていた
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柚木葵(プロフ) - koyuki_ko_deriaさん» ありがとう！以外に紫呉オチって難しい…！ (2021年10月25日 21時) (
レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
koyuki_ko_deria(プロフ) - とても素敵な作品で更新楽しみにしてます！紫呉好きなので嬉しいです！次も気長に待ってます！ (2021年10月25日 19時) (レス) id: 1b6b08f5ef (このIDを非表示/違反報告)
柚木葵(プロフ) - 白瀬さん» ありがとうございますm(__)mお気長にお待ち下さい！ (2021年10月6日 20時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
白瀬(プロフ) - しぐれすごく好きなので、この小説があって良かったです！！しぐれとの絡みもあってすごくウホウホですwwwwww次楽しみにしてます！ (2021年10月6日 16時) (レス) @page21 id: c2d78d0b53 (このIDを非表示/違反報告)
月岩炎（ほむら）(プロフ) - 柚木葵さん» 自分のペースで更新を進めてください！私も更新頑張ります！最近忙しいので遅れるかも（汗） (2021年9月5日 13時) (レス) id: 61aa20e41a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚木葵
| 作成日時：2021年9月5日 2時
