見守る ページ43
綾女「ボクはとりさん派の人間だから
片寄った意見であるのを承知でハッキリ言うが
ボクは納得いかない佳菜くんはズルイ！」
『あ、綾女…？』
綾女「だって佳菜くんは全部忘れて倖せ掴んで
とりさんだけが嫌な事総て背負わされている感じだ！
とりさんだけ置いてけぼり食わされている感は
否めない！」
綾女の表情は先程の緩んだ表情とは裏腹に､拗ねる子供の
ように眉間に皺を寄せていた｡
はとり｢……そうか？｣
＿＿はとり「雪が解けたら何になると思う」
透「春になりますね！」＿＿
はとり｢…そうでもないさ｣
綾女｢とりさんは優しすぎる！そこがとりさんの良い所では
あるが優しすぎる！そんな事だからいらぬ苦労ばかり
してしまうのだ！」
綾女「ぐれさんからもなにか言ってさしあげたまえ！」
紫呉｢そうそうーメンドーな事いっつも押しつけられて」
はとり/A「[この2人に言えたセリフじゃないな…]」
寧ろこの2人に1番面倒事を押し付けられているのだが
恐らくこの2人は本気で気付いていない｡
綾女｢佳菜くんとやり直せとは言わないよ！その代わり
キッパリ断言させて頂こう！」
綾女「ボクはねとりさん！とりさんには､佳菜くんよりも
2000倍近く倖せいっぱいになってもらいたいのだよ！｣
立ち上がって宣言する綾女に､紫呉はきょとんとして｢なんで
2000倍？｣と突っ込む｡
綾女｢1000倍では少ないからさ！」
はとり｢…そういう強気な態度を､由希に見せればいいのにな」
『そうだね』
綾女｢え？そうかい？フム…」
紫呉｢でもまぁ､兎も角､今度こそ､一緒にいても寂しく
ならない新しい人と出会えるといいよね…一緒にいる事が
倖せに繋がる女性と」
綾女｢さすがぐれさん！詩人なだけはあるね！」
紫呉｢ちゃうちゃう、小説家小説家｣
新しい人…それはかなり無茶な願いだな
呪われた俺達にとっては…そう考えると､少しでも佳菜と
言う存在がいた俺はもう十分なんじゃないだろうか｡
俺はもう､これでいいんじゃないだろうか｡
『あ、帰ってきたよ』
3人並んで仲睦まじくこちらへ歩いてくる3人を見て
はとりは思う｡
今はただ､見守るだけ…彼らは､同じ轍を踏まないよう｡
笑顔が､病んでいかないよう｡
『紫呉も全部忘れたかったよね…』ﾎﾞｿｯ
その中、Aはポツリと呟いた
ただ1人だけそれが聞こえてたなんて知らずに
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 230人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
柚木葵(プロフ) - koyuki_ko_deriaさん» ありがとう！以外に紫呉オチって難しい…！ (2021年10月25日 21時) (
レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
koyuki_ko_deria(プロフ) - とても素敵な作品で更新楽しみにしてます！紫呉好きなので嬉しいです！次も気長に待ってます！ (2021年10月25日 19時) (レス) id: 1b6b08f5ef (このIDを非表示/違反報告)
柚木葵(プロフ) - 白瀬さん» ありがとうございますm(__)mお気長にお待ち下さい！ (2021年10月6日 20時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
白瀬(プロフ) - しぐれすごく好きなので、この小説があって良かったです！！しぐれとの絡みもあってすごくウホウホですwwwwww次楽しみにしてます！ (2021年10月6日 16時) (レス) @page21 id: c2d78d0b53 (このIDを非表示/違反報告)
月岩炎（ほむら）(プロフ) - 柚木葵さん» 自分のペースで更新を進めてください！私も更新頑張ります！最近忙しいので遅れるかも（汗） (2021年9月5日 13時) (レス) id: 61aa20e41a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柚木葵
| 作成日時：2021年9月5日 2時
