そう思ってるのはアナタだけ【フルーツバスケット】

チョコ代 ページ19

『んー、ごめんね紅葉…その日仕事が…』
紅葉「えー、ザンネン」

『また何処かに行こ？』

紅葉｢うん。ユキは？ユキもイヤ？」
由希｢行くよ…折角だし」

紅葉｢ユキは行くって！！」
夾｢だったら余計行かねぇっつーの！！」




葉が駄々を捏ねていると紫呉が思い出したように｢あ｣と
声をもらす｡




紫呉｢そーだ、ごめん｡全然話変わるけど今思い出した
透くん､先月の修学旅行の積み立て金がまだなんだって？」

透｢え！？｣

『あ、そうそう…担任から連絡受けたお爺さんが
電話してきて…』

紫呉「｢なんなら払っとくよ〜｣って」


透｢い、いいいけませんダメですそのようなっ！
先月はその､色々と…でも今月のバイト代で払いきれますから
大丈夫です…担任の先生にもお伝えしましたし…すいません｡
ご迷惑おかけしてしまって…｣




それを聞いた由希と夾は白木に呼び出されて
いた透を思い出し､納得がいったようだった。





紫呉｢でも透くん、ちゃんとバイトしてるのにどうして…」






その時




紅葉を除いた男性陣とAが1つの可能性を
思い出す｡




先月は2月




そう……




2月と言えば……





由希/夾/紫呉/A「(バレンタインの…チョコ…代？)」


紅葉｢旅行どこいくのー？」
透｢まだ未定です！｣


夾｢バッ！！！｣
透｢うぁ！！はい！｣




声を上げた夾に透はビクッと肩を震わせ
ながらも夾をじっと見る｡



夾が俯いて何かに耐えるように
プルプルと震えながらも発した言葉は…





夾「…風呂…」
透｢え？｣

夾｢お前…入れ……っ｣





入浴を促す言葉だった…




透｢あ､はぁ…｣





透は居間を後にしてお風呂場に行き
遠ざかったのを確認し､夾は膝を着いて
ため息をついた｡





紫呉｢偉い偉い｡よく怒りを押さえましたね｡
そうだよねぇ…」

『チョコが空から降ってくる訳ないし､透ちゃんが
自腹切ったに決まってるよね…』



由希｢なんでそんな事に気づけなかったのかな」


夾｢かたやヘラヘラ笑ってからだよ！あんなんで
気づくか！！義理だかなんだか知らねぇが､
その分苦労増やしてどうすんだよ！」



夾「その金で自分の服でも靴でも積み立て
金でも払えばいいだろ！！いつか大損するぞ！
人生の7割損して生きンぞ！！」





紅葉｢ねーねー｡ボクね､昨日クラス会があったのー」



夾｢はっ？｣
『クラス会…？』





紅葉のいきなりの話にAは首を傾げた

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