検索窓
今日:43 hit、昨日:67 hit、合計:106,205 hit

流される ページ24

綾女「なんだいなんだい小難しいね…
分かったよ。透くん、A!
外で食べるとしよう!!」


透/A「え"っ!?/はい?」


 
立ち上がったかと思えば、綾女は2人の手を引いて玄関へと
走り出した。




透「あ、あのでも…!」
綾女「案ずる事はないっ!ボクの奢りだっ」

『そうじゃなくて…夾の昼ご飯が』



段々と遠くなっていく3人の声は完全に聞こえなくなり
追う暇もなく由希と夾はとりあえずこの溜まった怒りを




夾/由希「……」ギロッ
紫呉「僕に怒ったってしょうがないでしょう」





紫呉を睨んだ。





紫呉「(チェ…あーやのヤツAを連れ出しやがって)」






綾女に連れて行かされたA達は中華店に来ていた




綾女「ささっ、どれでも好きな物を注文すると
いいっ。ちなみにボクはギョーザ定食だね!!」



透がひやりと汗をかいていると、綾女が話し出す。




綾女「由希達なら気にする事ない…子供じゃないんだ。
自分達で何とか出来るさ」

透「で、ですがお世話になっている身で…」
綾女「ボクの奢りじゃ食せないとでも言うのかい…?」

透「い、いいえそんな滅相もございませんです!!」



頬に手を当てられ憂いを帯びた表情で見つめられると
断ることなど出来ない。




綾女「よろしい!では店員!ギョーザ定食2つ!」
『あと天津飯1つ!』

店員「あいよ!」

透「(流されてます…!)』





気付けば振り回されてしまっている。



何だか不思議とそれを楽しいと思っている自分もいて。



それが綾女の魅力なのだろうか。




透「でも驚きです…由希くんはお兄さんがいらして…しかも
お兄さんも十二支の一員だと1言もおっしゃらなかった
ので…夾くんと紫呉さんにも兄弟がいるのですか…?」

『いや、彼らは1人っ子だよ…私もね』
透「そうですか…」

綾女「でも、由希が言わないのは当然だね…ボクらは見ての
通り仲が悪い…いや、親しくないと言った方が正しいかな」


透「え?」


綾女「10も年が離れているし、由希は生まれてすぐ病気がちな
事も原因して隔離されていたようなものだし」





聞き慣れない言葉に思わず透はコップを持つ手に力が入った





綾女「ボクもボクで【弟なんていたっけか】ぐらいの認識しか
持たずにやりたい放題し放題で育ってしまった…そうして
気づいた時には兄弟の間に深く険しい溝が出来ていたという
訳だよ」



綾女「…由希の奴学校で慊人に会ったそうじゃないか」

歩み寄る→←綾女



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (64 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
230人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

柚木葵(プロフ) - koyuki_ko_deriaさん» ありがとう!以外に紫呉オチって難しい…! (2021年10月25日 21時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
koyuki_ko_deria(プロフ) - とても素敵な作品で更新楽しみにしてます!紫呉好きなので嬉しいです!次も気長に待ってます! (2021年10月25日 19時) (レス) id: 1b6b08f5ef (このIDを非表示/違反報告)
柚木葵(プロフ) - 白瀬さん» ありがとうございますm(__)mお気長にお待ち下さい! (2021年10月6日 20時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
白瀬(プロフ) - しぐれすごく好きなので、この小説があって良かったです!!しぐれとの絡みもあってすごくウホウホですwwwwww次楽しみにしてます! (2021年10月6日 16時) (レス) @page21 id: c2d78d0b53 (このIDを非表示/違反報告)
月岩炎(ほむら)(プロフ) - 柚木葵さん» 自分のペースで更新を進めてください!私も更新頑張ります!最近忙しいので遅れるかも(汗) (2021年9月5日 13時) (レス) id: 61aa20e41a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:柚木葵 | 作成日時:2021年9月5日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。