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力になる ページ37

由希「どうしたの?そんなに慌てて…」


ビルの前で待っていた由希は
息を切らして走ってきた透に心配そうに
声をかける。




透「へ、変な、がっ、がっがっ!!」
由希「蛾?」

『(あの子誰だったんだろ…?)』




ゼーハーと未だに息を整えている透と、
考え事をしているA。


普段ではあまり見られない2人の様子に、
由希は思わず眉を顰める。




由希「2人とも、何かあったんじゃないの?
もしかして、変なヤツでもいた?」

透「え!?いえ、その…!」
『大丈夫』

透「あの、いつもお迎えに来てくださって
ありがとうございます」


由希「そんな事はいいけど…もし、困った事が
あったなら気にせずなんでも言って?力に…なるから」

透「ありがとうございます!」
『ありがとう、由希くん』





由希はとても優しくて、それら夾だって同じで。

それでも、人は誰かを羨まずには
いられないのだろうか。




だから、気づかずにいるのかもしれない。
自分自身の、素敵な処に。









翌朝、起きてきた夾は台所に広がった光景に
思わず声を上げた。





夾「なんだこりゃあ!?オニギリ屋でも始める気かよ!」


透「あ、おはようございます夾くん!」
『いつもより早いね』

夾「別に、普通だろ」





キッチンの机の上には大量に作られた
オニギリがあり、その中の1つに夾が手を伸ばす。



それをAが見かけ思わず声をかけようと
するのと同時に夾はパクッと1口食べた。





『あっ、それ…








ニラのオニギリ…』



夾「ぶふぉ!!アホか!なんでそんなモン作るんだ!!」





具に到達する前だったものの夾は冷や汗をかいた。





透「えっ、えと文化祭にむけて、ハズレのオニギリの研究を…」

『後でちゃんと自分達で食べるから大丈夫。
夾くんも何か良いアイデアない?』


夾「にぎり飯はシャケかタラコで十分だ!!
…ったく。自分で作るからいい」






溜息をつきながら、夾は手際よくオニギリを作り始める。






『夾、くん…オニギリ結ぶの上手…』
透「ほんとです!!すごいです!!」

夾「あ?」
『意外だなぁ…』


夾「…修行の間は自分でメシ作ったりしたからな。
でも、出来るのと美味いのは違うだろ」

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柚木葵(プロフ) - 美憂さん» なぬっ、名前変換出来ていないだと?!確認するのであります!(( (2021年12月10日 10時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
美憂(プロフ) - 紅野もいいですよね。あっ、 所々名前変換出来てません。確認お願いします!! (2021年12月10日 7時) (レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
柚木葵(プロフ) - 美憂さん» 分かるなぁ…ボクは紅野推しだお (2021年12月8日 10時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)
美憂(プロフ) - フルーツバスケット、今めっちゃハマってるアニメです!私は夾くん推しwww (2021年12月8日 6時) (レス) @page5 id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
柚木葵(プロフ) - まままさん» 気にしないで下さい!続編もありますので! (2021年8月23日 15時) (レス) id: 07f1144e2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柚木葵 | 作成日時:2021年8月14日 13時

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