私は皆と一緒に居たい…【フルーツバスケット】

馴染んで ページ32

透達の通う海原高校は
文化祭の季節となり



学校の中はにわかに活気づいていた｡




そしてそれは､A達のクラスも
例外ではなかった





由希｢衛生検査は総てクリアしたので無事
【オニギリ亭】は開店となる訳ですが､
ここで改めて肝心のオニギリの具について
意見を聞きたいと思います」




学級委員である由希が説明する中､透が
はいっと手を挙げる｡





透「3色オニギリなんてどうですか？1つの
オニギリに､2つの具が入ってるなんて楽しいです｡
お得です！」

由希｢いいね､可愛くて」
『うん、うん』




透の提案に由希は頬を緩ませ
Aは頷いて賛同する｡


しかし､それを良しとしない木下達が声を上げた｡





｢ええー？やめた方がいいよぉ由希くーん」

｢シーチキンとコンブと梅ぼしなんかだったら
どーするー？」

｢うげっ！やだ最悪ぅー｣





きゃははは！！と笑う木下達だったが､
ガツン！と目の前の机目掛けて突き出された
鉄パイプに一気に顔を青くする｡






ありさ｢最悪なのはてめぇらの性格だろタコ｣
｢学校に鉄パイプ持ってこないでよ！！｣

『何処から鉄パイプ出した…』


夾｢バトルオニギリなんてどうだ？｣




夾の発言にクラス中が？？を飛ばすも､
夾は構わず話を続けた｡




夾｢1対1の1本勝負…ルールは殺さない事｡
武器使用可｡血が吹こうとも腕がもげようとも､
にぎり飯をかけて戦うんだ…！！」




クラスメイト｢却下｣




夾｢なんだとコラ！！人がせっかく意見
出してやってんのに！！｣


由希｢…ハズレなんてどうかな？3つ買ってくれた人には
おまけでもう1つ決めてもらうんだ｡でもそれにはハズレも
混ざってる…ってヤツとか」




クラスメイト｢賛成〜！！｣




『わぉ…』
夾｢何！？なんでアイツの意見には従うんだ！！｣

｢従うっていうか……｣

｢お前のが変すぎるんだよ｡誰が血みどろに
なってまでオニギリ食う？」

｢すねんなよきょんきょんっ」
夾｢きょんきょんって言うな！！」




夾は転校初日こそ色々あったものの､すっかりクラスの
いじられ役になっていて､男子達とじゃれている姿を多く
見るようになった｡






由希｢俺､役員会議に出なくちゃいけないから
木材の手配頼むね」





｢うん！任せて！｣

｢あっ待った｡ちょっと聞きたい事があんだよ」

｢由希｡ここのさぁ………」

｢由希君しつもーん」

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