私は皆と一緒に居たい…【フルーツバスケット】

目覚め（夢主Side ページ3

『……っ……っ』





目が覚めて和室の独特な畳の匂いがした

確か…アイツら(・・・・)にボコボコにされて

逃げて…山の方に向かって走って……


倒れて…意識が朦朧中に…






？「起きましたか！！」





あぁ…間違いない………幼馴染みの透だ…






『と、透…』
透「Aちゃんが傷だらけで…」

『気にしないで…いつもの事だから…』





手と腕に包帯が巻かれていた






『…包帯は透が？』
透「いえ、紫呉さんが手当してくれました！」

『…ん、紫呉さん？……知り合いに居たっけ？
ってか、此処は…何処？透、テント暮らししてるんじゃ…』

透「あ、いえ、実は…」





後ろから声がして振り返ると






透「あ、草摩くん、夾くん」
『…っえ？』

由希「体調どう？」

『え、あ…うん…マシに…って、違う。透、どーいうこと？
説明して』

透「実は…＿＿＿」





なんで、もっと早く自分は気付けなかったのか…


高校は違うが帰る家は同じだった…


今も帰る家が同じだったら…透は…






透「草摩由希くんと草摩夾くん…あと紫呉さんって方が…
Aちゃん？」

『ごめん…透……気付けなくって…1人にして……ごめん』
透「っ！！大丈夫です！」





奥からただいまーと聞こえて誰かが来たかと思えば…


紫呉さんだと思われる人だった…

草摩紫呉……あれ、どっかで聞いたことあるような…





紫呉「傷とか大丈夫かい？A君」
『はい…って、何で私の名前を…？』

紫呉「透くんが君の名前を連呼してたからね」
『そ、そっか…あ、霧山Aです。透がお世話になって…』

紫呉「畏まらなくていいよ。で、透くんバイトは大丈夫？」

『っえ、バイト？』
透「ﾊｯ！そうでした！行ってきますー！」





風が去るような勢いで透は走って行った
透…そんなに走れるんだ…





『透がバイトって…以外…』
由希「霧山さんはこの後どうするの？」

『あ、帰らな……いと……』
夾「………」





あ、そうか…帰っても…私は…あれか





邪魔かも

荷物…全部、透に預けちゃったし







『あ、透がバイトで夕飯が遅れそうだったら
私が作りますけど…』


紫呉「え、いいの？！」
『えぇ、助けてくれたお礼に何か…』








今の私じゃ…これしか、出来ないかも

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