lady forty-nine ページ49
2年後____
マネ「お疲れ様でした。」
「ほな、さんきゅ。」
仕事場のスタッフと打ち上げの帰り。
ちょっとオシャレな街は
俺も初めてで
マネージャーと分かれたあと
ちょっと1人で飲もっかな。と
何も意味もなく目に止まった小さなその店に入る。
ちょっと眠気が寄ってきて
意地でもまだ飲める!言うとる自分の体が
勝手に飲みモン頼んでた。
オシャレなバー。
こういう時、やけにイケメンな男がおんねや。
「どうぞ。」
差し出されたグラスの酒。
見覚えのある手に
聞き覚えのある声。
ハッとして顔を上げると
「お疲れ様。 村上さん。」
髪がショートになっとって…
黒髪だったのが今はちょっと暗めのブラウンで
ふっと笑う彼女は…
変わらず俺のタイプで。
村上「A… ?」
まさか… こんな所で再会するって。
なんで…?
手のひらを見たら
村上「結婚したんか?」
薬指に輝く指輪。
「あぁ…そうなんです。旦那の代わりに今日は、私が 笑 」
いや、運が悪いっちゅーか…
いいんか?
でもたまたまAが接客しとる時に会えるのは…
「運命みたいですね 笑 」
俺と同じこと思っとったみたいで嬉しいわ。
村上「いつなん?最近?」
「そうですね。そろそろ限界かな?って笑
最後の男決めまして、勢いで結婚しちゃいますか!って笑」
相変わらず…そういう所変わらへんねや
「変わらず…飽きっぽいですよ私。」
村上「ほんま?そーゆこと?」
「村上さんだけが飽きなかったなって様々な男と試して心底思いました。」
男の本能…。
美人な女に惹かれる。
見かけに惹かれるのは誰でもあるわな。
でも純粋に俺とAは身体が引き寄せてるとおもてええ?
村上「ふーん?笑」
「なーに、嬉しそうにしてんですか笑 」
飲みかけのグラスに手ぇ掛けた時
不意に重なるAの手。
村上「俺 人妻に興味あらへんがな。」
「フフッ 相変わらず、身体だけは正直みたいですね?」
村上「A、 抱いてええ?」
冗談 、のつもりで …
ちょっとの本心で。
「信ちゃんがいい」
そう微笑む彼女は
俺を虜にする女。
降参。
負けた。
彼女の後頭部を引き寄せ
そのままカウンター越しに唇を重ねた。
終.
fifty _作者から_新作品→←lady forty-eight
185人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りりん∞ | 作成日時:2017年7月8日 14時