18 渋谷side ページ18
次の日の朝
あいつは俺を起こしもせんで逃げやがった。
父「遅刻やろ、お前。ええんか？Aちゃんとっくに出てるで？」
は？
慌てて時計見るとほんまに遅刻やった
どんだけボケッとしとるん！
学校についたのは1時間目のあとやった｡
大倉「あらー…久しぶりの遅刻やねすばる君」
渋谷「朝から鬱陶しいわ。」
イラつくねん
お前のその香水
ずっとAの大倉に対してのあの笑顔がちらついて
そんで大倉の嬉しそうな…
そんな2人がうかんで腹立つんや。
大倉「すばる君さーAちゃんを女として見てへんの？」
渋谷「あいつは妹やで？」
大倉「なあ…そない言うとるけどなんで目ぇみぃひんの？」
渋谷「関係あらへん。」
見ると何かを感じとられてしまいそうだった。
大倉「もう。素直じゃないなーすばる君は。」
渋谷「ほんまウザ。」
大倉「いつかはさ、Aちゃんだってすばる君ん家から出てってお嫁に行くんよ？」
渋谷「…それが来るのはいつやろな。笑」
大倉「笑ってられんのも今だけやで？いつ、Aちゃんに紳士的な王子様出来てもええの？」
渋谷「兄として祝福せなな。」
大倉の声が低くなった気がしたのは俺だって気づいてる。
ほんまのことやんけ、
兄として
おん、いつかは…
そう思うのに何故か胸が苦しい｡
渋谷「その王子様とやらがお前だけは許さんからな。」
大倉「じゃあヒナちゃんかな？… 笑」
ヒナ?
大倉「ヒナちゃんあぁ見えてたまに紳士的やん」
渋谷「あかんあかん、ヒナにはとっくり捨てられるわ、あいつ。」
爆笑し始めた。
そんでニコニコしていう
大倉「ねぇすばる君｡ちょっとの遊びなんかじゃないで俺。Aちゃんのこと本気で倒したから♪」
は？
大倉「うん。可愛ええ顔して見つめてくるんやし。」
渋谷「お前。…」
やっぱり…こいつら｡
大倉「同い年の女の子お家にいるのにムラムラこないん？笑」
渋谷「アホか。それとな、大倉…あいつは俺のことが好きなんやから。」
大倉「えらい自信やな。」
見てりぁわかんやろ。
すると､急に担任呼ばれた俺ら｡
担任「あ、渋谷と大倉､今日居残りな。」
大倉「えーなんでや！」
担任「遅刻したから｡今月で5回以上は居残りって決まってるはずだろ。」
だり。
まぁええや。
そんな早く帰りたい気分ちゃうし。
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作者名：りりん∞
| 作成日時：2017年1月9日 22時
