最後のｵﾝﾅにして。〝yellow〟 (ページ8)

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すぐに答えが出なかったのは

2つ年上が年下をって思ってなかったから。

錦戸先輩の好きは
妹みたいな存在としてだと思い込んでた。

でも違うってのも一瞬で分かる。

だから、悩んだ。

でも

もう一度チラッと先輩見たら
焦んなくていいよって…

そんな感じで待っててくれてた。

きっと…

この人は違う。

あんな中途半端なだけの男とは。

だから、決めた。

「先輩…惚れました。」

って…赤くなる顔を隠したくて抱きついた。

初めて自分から抱きついた…

ふわっと香る先輩の香水…

いつも以上にその香りが強くて…

でも嫌じゃなかった。

そしたら彼も優しく手を回してくれた。

先輩が忘れさせてくれますよね？

間違った恋を｡

錦戸「好き。」

「もー、分かりましたからっ！」

錦戸「ふはっ、敬語禁止。んで先輩ってのもあかん。」

「…分かった。」

頷いたら先輩がにゃっとした顔で

錦戸「なんてよぶん？」

「あっ、え？？なんて呼んだらいいかな？」

錦戸「…そーやなぁ。あ、亮ちゃん以外。」

あっ。１回亮ちゃんて考えたのに。

「じゃぁ亮君。」

錦戸「ん、ありがとな。」

って彼は不意に触れるだけのキスをしてくれた。

あの時

どうして先輩の愛称の＂亮ちゃん＂とあたしに呼ばせなかったか。

初めは全く気にしなかったのに、

日々に不安が募って苦しくなる。