最後のｵﾝﾅにして。〝yellow〟 (ページ45)

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錦戸side

大倉｢亮ちゃん…最近ずーっと暗いねんけど、どうしたん？｣

錦戸｢出てった。｣

大倉｢…は？…Aが？｣

錦戸｢横山くん家やって。｣

大倉｢亮ちゃん、Aが出てってどれくらい？｣

錦戸｢1週間｣

この1週間ずっとこんな感じ｡

好きな音楽も…

なんも、実感ある気がせぇへん。

してる気がない。

大倉｢…一週間とか…迎え行かんの？きっと待ってるで。｣

錦戸｢迎え行くのが怖いんや。横山くんやで？Aと何があってもおかしないやん？｣

それに何度も疑いかけた｡

あの｢ごめん。｣の理由すらまだ知らへん。

大倉｢亮ちゃんさ、本当自分ばっかやね…｣

それに反応して眉が寄る。

大倉｢そんなん怖い顔せぇへんで！笑でもほんまのこと｡亮ちゃんはAの事ちゃんと見てやってないねん。｣

見てる｡

ちゃんとAを気にかけてるつもりや。

何があかんかな？

俺間違いに気づくのいつも遅いから｡

そんでしょっちゅう別れて、

そんでやっと見つけた｡

Aを｡

それでも俺はやっぱ間違ってるんかな？

俺に恋愛は向かへんのかな？

好きって何や。

あいつが欲しい。
あんなにたまらなく好きが溢れよった片思いの時。

あの時はほんまに必死やった。

こんなに2つも年下を落とすのに一生懸命なるなんて思ってなかった｡

こんなに惹かれた。

そばにいてほしかった｡

両思いなったらなったで、…
俺は安心しきってたんかな？

あいつ優しいから。

俺の間違いあえて言わなくて喧嘩せずに3年もこれたんかな？

いや喧嘩はしてたけど…

ここまで大きな喧嘩は２度目で。

Aの時と…初カノの時。

錦戸｢なぁ、好きって何や｡｣