最後のｵﾝﾅにして。〝yellow〟 (ページ42)

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錦戸side

錦戸｢…そんなことない。｣

一瞬あいつの顔が浮かんできて言葉を発するのに間があった。

｢あるでしょ。初恋は忘れられない。って言うのと同じもんだよ。｣

錦戸｢ちゃう！俺はちゃんとAのことがs…｢ちゃんと向き合ってくれないくせに。｣

好きだ。

そう言う前に冷たく言われた。

｢あたしのこと全く見もしない。こんなにも亮くんのこと考えてるのに…好きなのに｡｣

好き。
ずっと聞きたかった言葉｡

久しぶりに聞いたら冷たくて素っ気なかった｡

こんななるほど俺達変わったん？

錦戸｢…そ、、か。別れたいん？…それがいいならええよ。｣

｢ほら、そうやって簡単に手放すことが出来るならあたしなんてそれくらいの存在ってことでしょ？｣

ちゃう！！

俺はAが俺と別れたいんかな。て思って…

俺のことめんどくさくなったなら…

信用できなくなったなら…

錦戸｢もう終わりなん？｣

｢毎回でしょ、喧嘩する度すぐ別れ話しようする亮くんだからほんと不安でたまらないよ…｣

わかっとる。
俺の悪いくせ。

自分でも、やっちまった！って後悔してることが何度もある。

原因が俺にあるなら全部別れたいって聞こえてしまうねん。

｢亮くんはずっと前からあたしと別れたかったんじゃないかって｡必死であたしのこと愛してくれてたんじゃない？｣

何…いうてんの…

｢好きでもないのに、3年もあたしを離さない言葉ばっか…結局は言葉だけで全く実行なんてしてくれなかった。｣

錦戸｢…A??｣

｢疲れてたでしょ？もう。｣

錦戸｢そんなことな、い。｣

違う｡

こんな言葉肯定してる意味に聞こえてまう…

錦戸｢違うから、そんなの。ちゃんと俺はAが好きだ。｣

｢…もういいよ、｣

錦戸｢は？｣

｢あなたは誰を見てるの？｣

＂気づいて!!＂

Aからそんな言葉が聞こえてきそうな気がした。

けれど俺は何に気づいてないのかわからなかった。