最後のｵﾝﾅにして。〝yellow〟 (ページ30)

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高校2年＿＿＿

月日が経って、あれから亮くんとも1年記念日のお祝いも一緒して…

全てが上手くいってると思えるくらい充実してた。

遠距離の不安はあるけど

慣れてきた。

まぁ付き合いたてみたいな関係に戻るはずないけど

そんなある日…

｢今日オフ？｣

大倉｢せやからここおるやん。久々に家帰ってきてん。｣

いや、家は隣だろ。
ここはあたしの家っ！

呑気にソファーに寝そべってTV見てる長身に

親切にあたしはコーヒーを注いでる。

コーヒー飲むとか…まじ…芸能人。

｢あんた芸能人でしょ。｣

大倉｢まだまだやでー。TV出とらんし。あ、サンキュ。｣

優雅に一口いただく忠義。

火傷しろ！

ピアスまでしやがって。

大倉｢ねーねーこっち来てー!!｣

｢は？やだ。｣

忠義の指さす所は

彼の足の間。

そこに座れと？

お前はアホか。

亮くんと続いてることだって分かってるんだろ。

続いてるけど…

亮くんの態度が冷たいのは変わりない。

今だってLINEの連絡待ってるのに来ないし…

すごく淋しい。

大倉｢あーもーじれったい。｣

無理やり間に座らされた。

｢忠義？｣

包み込まれたあたしの小さな体。

いつの間にか…忠義が男の子になってたんだな。って

大倉｢A。｣

きついよ。大倉さん？？

大倉｢…戻ってきてや。俺んとこに…たつって呼んでや。前みたいに。｣

忠義?

耳元でかすれた声がする。

それが一番色気を感じさせる声で。

大倉｢…なぁ。我慢…出来へん。｣

｢え？｣

大倉｢最近、彼氏とうまくいっとらん言うとったよな？｣

何かんがえてるの？

向きをかえられて、

ソファーに座らされて

｢でも…あたし、先輩を信じてるよ？｣

大倉｢…寂しくないん？｣

にこっ…って

忠義だけど…

忠義の笑顔じゃないみたいで、

危ないと思ったけど遅かった。

首筋を撫でるように触れる綺麗な指先。

｢ッッ…忠義。｣

大倉｢色っぽ…あかんてそんな声出したら。｣

＂俺の理性完璧崩れるで？＂って耳元で言われる。

ンなこと言われたって…

こいつはいつの間にこんな男に成長したのか分かんないけど…

亮くんと違って

優しさがないのがわかる。

大倉｢ちゅーからする？｣

｢無理。絶対無理。帰って。｣

大倉｢ちぇっ、まぁええよ。でも俺諦めんから。｣

迷惑な言葉を吐き捨てて帰ってった。