最後のｵﾝﾅにして。〝yellow〟 (ページ23)

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横山｢あぁ、カリンね。｣

納得したように笑う先輩。

あいつはちょっとなぁー…って

頭かく姿もよく見る仕草。

ンーて悩む時に手を顎にそえるのも癖なんかな？

ほんと中学から変わらない先輩。

錦戸｢おわっ！カリン?! 今日来たんや?!｣

女｢えへへ、来ちゃいました！｣

あの人はあたしの1つ年上。

2年生のカリン先輩。

一応男バスのマネージャー。

けど

あの人部活に滅多に顔出さない。

錦戸｢お前久々に来たんやから、あんまりサボるなや。｣

ﾏﾈ｢もしかして先輩、私を待ってました？｣

錦戸｢んな訳ないわ、あほ！｣

ﾏﾈ｢最後くらいちゃんときますよー！もうっ！｣

亮君とカリン先輩。

親しい感じが嫌でも伝わってくる。

亮君、女の子と話せない方だって

言ってたクセに…

あ、カリン先輩は別だっても言ってたか。

カリン先輩は亮君を独り占めした気分でニコニコ嬉しそう。

ほんとキツ。

見てて嫌。

横山｢まぁ辛なったらいつでもおいで。｣

優しい横山先輩に泣きついてしまいそうになる。

いつものようにあたしの頭を撫でると

行くで。と声かけられた。

横山｢安心してええって。どっくん、カリンの事妹としてしか見てへんから。｣

｢え？？｣

横山｢明らかにAとカリンに対する態度ちゃうもん。｣

クスクス笑う先輩。

でもきっと…

カリン先輩は亮君が好き

最近部活で全く亮君と話せてない分

カリン先輩と話してるように思ってしまう。

そしていつの間にか…

あたしは横山先輩と話してる時間が多くなった。

亮君が遠く感じるのは寂しいけど…

2人きりの時はまだまだ甘えてくれるから

大丈夫って

そうずっと我慢してた。

嫉妬したって

うざいと思われたくなくて

言えない。

＿＿＿

＿

_

うちの学校の男子の試合中。

一番に声出してたカリン先輩。

それをあたしはすぐ隣で見てた。

あたしだって声出したい。

亮君に声援届けたい。

でも、カリン先輩から言わせない雰囲気漂ってて、

ただ見つめるしか出来なくて

亮君たちの最後の試合は終わった。