最後のｵﾝﾅにして。〝yellow〟 (ページ12)

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いろんな先輩達から聞いてた亮君の噂｡

あたしもそんな本人に確認出来ないから放っておいたけど、

よく考えたら

危ない人に捕まった？

二つ上の亮君はそこらへんの同級生より大人びいてるのは当然。

だから学校内でもかっこいいて言われてるし｡

課外とか授業だとか…サボリが多いらしいけど。

成績なんてすば抜けてイイし。

その反面、

女の子にはだらしないって。

最近は辞めたとか聞いてたけど｡

女癖酷い人じゃないってのは一緒にいて分かるのに。

亮君がそんな人ってのがまだ信じられなくて…

でも横山先輩からも手が早いってきいて。

実際しつこいくらいうるさいし。

『亮君はさ、元カノさん今までいたでしょ？普通に』

錦戸『俺?? あー…結構おったで。』

呑気に指折り数える。

そんなに?!

錦戸『なーんてな、知らんよ、そんな女｡好きにならへんし。』

『え？？』

錦戸『せやから、こうして好きになったのって2年ぶりくらいや。』

2年ぶり??

錦戸『ほんまにすき。それは信じて。』

それで気づいた。

亮君とその人の間で何があったか知らないけど。

亮君はその人を本気で好きだったんだなぁって。

中学で身体重ね合わせるほど。

きっと女癖の事も必死で忘れようとして？

悔しいけど本当に今のあたしじゃ元カノさんに負けてる。

亮君の事、噂の事しか知らなくて

まだまだこれから知らなきゃいけない。

ねぇ、亮君…

あたし、本気であなたを愛すから…

信じるからお願い｡

あたしを最後の女にして。

言ったとおりに貴方の言葉を信じてる。

錦戸『Aは最後の女やから、絶対絶ッ対離さへんし。』