枯れた涙跡《赤》 (ページ36)

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渋谷「ヒ、ヒナは？」

「信五とはとっくに別れてる。」

渋谷「え？？？？」

早い展開に付いてけない渋谷君。

「いつの間にか好きで大好きで隣にいてほしくて…そんな風に思えたの。信五よりも。」

渋谷君の顔みたら真っ赤になってた。

「照れてるの？w」

渋谷「なっ?!?!やって…俺ずっとAの事見てきたん。」

ん？

渋谷「ヒナがお前を好きになるずっと前に見つけた…」

そんなに前からｯ?

渋谷「でもその時からずーっとヒナの事見てるAを想ってた。泣いてるのも笑ってんのもヒナがおるからって」

「ねぇ、渋谷君｡あたしが今泣いてるの誰のせい？」

もう泣き顔は隠せない。

渋谷「ふはっ、俺のせい笑」

馬鹿にしたように笑うから悔しくて

「分かってるなら慰めてよ!!」

「おー…はいはい。」

やっぱりこの手がすき。
安心させてくれる。

「女遊び今すぐやめなさいよ。」

渋谷「あ？言われんでもやめるわ。んなもん。」

「ほんと?!?!」

睨んだ｡

嘘くさい…

渋谷「安心せぇ、俺Aしか興味ないねんから。」

って久しぶりの渋谷君の笑顔を見ることが出来た。

突然引っ付いてきた。

渋谷「俺の彼女…Aが俺の…あー幸せすぎ。」

…照れる。

あたしもそんな渋谷君が大好きなんですー

渋谷「なぁ、…」

あの時みたいにこの手を差し伸べてくれる。

渋谷「幸せにしてやるよ。」

あたしはその答えに手を伸ばす。

今度こそ切ない恋の終わりを告げました。