♪ �� ． ページ7
．
｢ｯ…｣
お姉ちゃんの幸せそうな顔が浮かんできて
どうしようもなく胸が締め付けられ何も言わずに走り出した
多分
渋谷先輩の顔見たらあたし
助けたくなっちゃうと思う
あんなに男嫌いだったお姉ちゃんが
初めて心開いた相手だよ?!
本当はいい人なんじゃないかって錯覚しちゃう
気づけば、商店街の通り道まで走ってた
あ、ここ
あのバンドの人が 歌ってた場所?
1度だけ日直の仕事あって帰りがほんの少しだけ遅くなった時に
この通りを歩いてたら
路上ライブやってたみたい
人集りができてバンドの人達の顔までは見えなかったけど
ボーカルの人の歌声に引き寄せられて
思わず聴き入ってた
感動して
頬に涙が伝ってた
気づけば 歌は終わっていて
散らばる人々がいて
自分は何故か暫くその場から動けなかった
何も きついことなんてないのに
何故か感動しちゃってて
ぐしゃぐしゃの涙の視界に
誰か近づいてきてた
そのグループの内の誰かがっていうか
きっとボーカルの人だったと思う
｢ありがとう｣って優しい声して
頭に触れたこと覚えてる
会いたいな
今度はちゃんと初めから聞いて
顔も見たいな
｢ありがとう｣を今度はあたしが伝えたいなぁなんて
あれから路上ライブはなかなか見ない
時間帯が決まってないのか
あたしが帰宅する時はいない
あの人の声好きだなぁ
今思い出すあの歌声は
さっきまで締め付けられた胸の苦しみから解放させてくれた
．
．
姉｢学校はどぉ？慣れてきたー?｣
｢楽しいよ？それなりに｣
たまにするお姉ちゃんとの電話
姉｢そっかぁ… 高校生が1番楽しいからね〜笑｣
そう笑い声が聞こえてきた
お姉ちゃんの高校時代なんて
色んな思い出ばっかりのはず
怖い思いしたり
でも渋谷先輩との時間の方が長かったのか
だからそんなふうに笑ってられるの？
幸せだったの？本当に
今の先輩見てきてるから疑いたくなるよ
｢あのね、お姉ちゃん…｣
渋谷先輩のさっきの顔が浮かぶから
言うべきか迷った
姉｢ん?｣
もしそれすら嘘だとしたら、やっぱりお姉ちゃんを傷つけることに変わりはない
｢やっぱいいや 明日も学校だから切るね笑｣
姉｢うん、おやすみ｣
お姉ちゃんが切ったのが分かって携帯を離す
無理だ… やっぱり信じられない
あの先輩のこと
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りんか(プロフ) - 更新されるたび 色んな面でドキドキしながら見ています！ こんなに面白いお話は久しぶりです！ (2018年9月19日 2時) (
レス) id: 248cb8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 毎回、楽しみに更新待ってますが、体調面には気をつけてくださいね。 (2018年9月18日 23時) (レス) id: de79bd4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりん(プロフ) - りんかさん» コメントありがとうごさいます！とても嬉しいです(泣) (2018年9月9日 9時) (レス) id: bd771ac0b2 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - 毎回 更新を楽しみにしてます！！ これからの展開も期待してます！ (2018年9月9日 4時) (レス) id: 248cb8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりん
| 作成日時：2018年9月2日 17時
