＊♪ ��. ページ47
．
先輩は自分の携帯の音楽の再ボタンを押すと
慣れたようにブルースハープを扱いだした
携帯からはドラムとかベースとかとりあえず楽器の伴奏が流れ始める
え？ブルースハープ?!
いや、知らないなこの曲
歌が始まると案外穏やかで 優しい顔して真っ直ぐこっち見てくるから
落ち着かなくて下を向いた
自分の足元を見ながら聞こえてくる先輩の歌
渋谷｢…♪ がむしゃらなやり方で 〜… ♪｣
渋谷｢…♪ 壁にぶつかる日々に離れてきたぁ〜 …♪｣
新曲?どんな曲なんだろう
恋愛系とは程遠そう
この時間の公園はやっぱ暗くて辺りはしんとしているから余計先輩の歌が響く
目をつぶった
その方が余計なこと考えずにこの声だけ聴けるから
渋谷｢…♪ つぶさーに恋っ…上手く言えーずに …♪｣
あぁまたこんな感じの？
好きなやつだなぁこれも笑
渋谷｢…♪またきーみを 怒らせーてしまーうっ…♪｣
こうやって歌を聴けるの最後なんだなぁ
うん…
渋谷｢…♪ 分かぁ ってるけど…♪｣
最後かなぁ…
寂しくてやっぱり先輩の歌ってる姿が見たくて
顔を上げると
目をつぶって歌ってた
見られてないのをいいことにじっと見つめてると
ふと目が開いて
渋谷｢…♪ 気づかないふりして言うよ…♪｣
急すぎだ…
でも目が離せない
渋谷｢…♪ 好きだよって…♪｣
そう歌い終わった先輩はふふって笑いかけて
再びブルースハープで演奏をする
｢っ…｣
正直きたぁ
これ、からかってて聴かせてんだ
騙されないからあたし
からかわれても無視しするから
好きじゃなくなったはずこれより前の歌を聴いて
終わってふって笑ってやっぱ礼儀正しく一礼した先輩
あたしの拍手だけが今度は公園に響く
渋谷｢なんで泣いてないんやアホ｣
文句言いながらブルースハープをしまう先輩
泣くって言うより 心臓に悪いわあんなの！
｢新曲、出来たんだ… まさかのラブソングだったなんて似合わないね笑｣
渋谷｢はぁ？｣
本当似合わない…
こんな気弱なラブソング
まるで自信がない男の人が好きだって言ってるみたい
｢好きだよ だって笑｣
けたけた笑う
いいなぁ
あたしも…好きだって言われたかったなぁ
｢お姉ちゃん喜ぶね笑｣
渋谷｢おい、さっき言うたろがあほんだら｣
何をだよ？
渋谷｢誰に向けてとか聞くなて｣
｢聞いてないじゃん、分かってるし｣
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りんか(プロフ) - 更新されるたび 色んな面でドキドキしながら見ています！ こんなに面白いお話は久しぶりです！ (2018年9月19日 2時) (
レス) id: 248cb8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
haru(プロフ) - 毎回、楽しみに更新待ってますが、体調面には気をつけてくださいね。 (2018年9月18日 23時) (レス) id: de79bd4012 (このIDを非表示/違反報告)
りりん(プロフ) - りんかさん» コメントありがとうごさいます！とても嬉しいです(泣) (2018年9月9日 9時) (レス) id: bd771ac0b2 (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - 毎回 更新を楽しみにしてます！！ これからの展開も期待してます！ (2018年9月9日 4時) (レス) id: 248cb8d3b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりん
| 作成日時：2018年9月2日 17時
