いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ6)

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06. ページ6

｢理事長の娘フッたの?!｣

帰り道なう

どうやら先程の勇気ある女の子
理事長の娘だったらしい

錦戸｢何が悪いんそれの｣

｢勿体なくない？｣

そう問えば、分かるやろ的な目で睨まれた

錦戸｢権力使うんほんま無理既にダメ女｣

｢最もだなうん｣

確かに脅迫に近いんだろう

こんな毛嫌いしてるなんてどんな告白をされたのか気になるもんだ

錦戸｢A、それ落ちる｣

それと言われて ? マーク

瞬間亮ちゃんはあたしの手元のアイスを食いやがった

錦戸｢溶けてんで｣

｢あ、、おいこら｣

あたしのアイス

アイスが

さっき無理やり亮ちゃんに買わせたアイスが無くなった

錦戸｢そんな凹むなや｣

｢ぅ～～～～｣

錦戸｢また次買ったるわ｣

｢今すぐ買い直せ！｣

錦戸｢腹壊すんやからやめとけ｣

先行く亮ちゃんのカバンの取っ手をぐっと引っ張った

錦戸｢わっ！何すんねん?!｣

あたしの方に若干よろける亮ちゃん

ふは、ださ笑

そこからあたしはカバンに手を突っ込んで亮ちゃんの財布を探す

んんんん！見つからない！

錦戸｢何してんねんほんま｣

気づけばキスできる距離に亮ちゃんの不機嫌MAXな顔が

｢キスしたら機嫌直る？笑｣

ん？

あれ？

いつもみたいにすぐ言い返さないの？

あら？なんか怖いなぁ

じっと見る亮ちゃんの目はいつぶりかの真剣な目

錦戸｢財布ないでそん中｣

へって笑われただけだった

そして亮ちゃんらしくあたしを突き飛ばす

｢ちょぉ…おい、ｯ｣

錦戸｢いつものポッケに入れとる｣

ほらって見せられた制服ズボンの後ろポッケから出てきた財布

｢何してんの!! そんな所に入れてたら簡単に盗まれちゃうでしょ！｣

またオカンは亮ちゃんのために言ってあげなきゃダメみたいね

錦戸｢目の前の窃盗犯に取られへんやったらええやん笑｣

あんたはァァァ!!

にしても…… 亮ちゃんの笑った顔

久しぶりやなぁ

錦戸｢なぁA、俺が女嫌いな理由分かる？｣

何をいまさら…笑

｢モテすぎてうっとおしいからでしょ？｣

嫌味かよ自分モテてますよってか？

錦戸｢ふーん、そっか笑｣

って変な亮ちゃん

錦戸｢女はAさえ居ればええやん？｣

え？なんて？

珍しく優しい顔して笑うなと思えば
その横顔は寂しそうだった