いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ34)

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澪｢A 錦戸が先に帰るごめんだってよ｣

｢そう｣

澪｢言い出しっぺが先に帰るとかないわ｣

混乱中でそれどころじゃない

｢亮ちゃん彼女ってほんとかな？｣

澪｢錦戸の口から聞いた？｣

｢先輩から｣

それにため息ついた澪

澪｢ハッキリ錦戸から聞けってのに

あんたはね知ろうとしてないの逃げてんの!! 何が怖いのよ｣

｢怖いよ｣

澪｢恋愛感情ないんだったら怖くないよ｣

｢あるよ｣

澪｢やっぱり…笑｣

｢ある… ちゃんと今も… 好き｣

うん

亮ちゃんが好き
今までずっとそうだったわけじゃないけど

そりぁ他に好きな人いたよ
その人たちも好きだったよ

でもあっさり手放せちゃうのはきっと亮ちゃんがそばにいるからいーやって簡単な気持ちだったからだ

｢だからね｣

澪｢うん？｣

｢余計に怖いんだ… 亮ちゃんまで離れてほしくないよ｣

澪｢ねぇそれ私に言う意味なくない？笑｣

なんでよ
それ酷い
真面目に相談してんのに

澪｢事後報告しかしないくせに笑｣

｢はぁ？｣

澪｢アドバイスしといてあげる笑初めてよね私があんたにアドバイスとか｣

得意気に笑った澪に思わずドキドキした
本当顔が綺麗だこの子

澪｢私はさいつ錦戸の事好きって認めるか待ちくたびれたよ笑｣

｢え？｣

澪にさえ嘘ついてたのに

あたしから言うの待っててくれたんだ

澪｢私でさえこれだけ待たされたんだから錦戸はもっとでしょ｣

｢亮ちゃんには言ったの、昔好きだったよ？って｣

澪｢昔は昔、今は今だろばーか｣

でも言ったのがつい最近だってのに

澪｢失くしたら最悪だよ

私それで忠義を好きだって気づいたから｣

｢そうなの？｣

澪｢あんなに好きって言ってくれてた忠義がふらっと彼女つくって｣

｢離れたの？大倉｣

澪｢私が離したの彼女いるなら近づくなってね｣

そうやって笑う澪は昔のこと思い出してんのかな

離すって澪らしいな
あたしだったら彼氏出来ても亮ちゃん亮ちゃんってくっついてたのになぁ

澪｢いなかったらいないで寂しいし笑｣

｢そっか｣

澪｢あんたはね、ちょっと贅沢だよ彼氏いたって錦戸は離れていかないって考え甘いよ｣

幼馴染でいる限り大丈夫って思った

澪｢いい加減錦戸を離してやんなよ｣

｢失くせって言ってる？｣

澪｢ぶつけてこいって言ってんの｣

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