いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ33)

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大倉｢なんで今までほっといたん？余裕あったんかぁ…どうせAは彼氏とすぐ別れるって？｣

大倉の冷たい声が傷口刺す

大倉｢大概にせぇや、散々Aが泣いてんの傍におって見てきたんやろ？｣

錦戸｢やから、言うたやん？すばるくんだけはやめとけって、言うたで!!俺！｣

大倉｢言うことちゃうやろぉ｣

は？

なんでそんなんで分かりやすぅため息つくねん

錦戸｢好きやからやんか！｣

大倉｢は？｣

大倉とちゃうねんやっぱ俺

好きやから

ホンマにめっちゃ惚れてるから

錦戸｢好きになった人と幸せそうにしてるんの見んのがええねん｣

分からへんやろ？
お互い幼馴染同士で今まで話してたんやけど

これだけは澪と恋人の大倉には分からへん

んな、難しい顔すんなや

なんも

俺、なんっも間違ってへんよ？

錦戸｢あいつな、好きな人出来る度にいい顔すんやで？知らんやろ？Aの色んな顔｣

1番近くで見てきたからわかんねんで？

錦戸｢俺じゃない、好きな人やからそんな顔するんや、分かりきっててそんでも好きやった｣

俺の気持ち知らんで笑うんやで？

イラつくのはほんの少しや
幸せそうやなぁって眺めててええやんか

大倉｢今まで? ずっとそう？｣

錦戸｢おん、これから先もかも｣

思わずわろてまうで

俺やってA以外の女の子好きになれる可能性ある

でも今は離れられへんから
ずっと心ん中あいつがおる

多分一生幼馴染として隣にあいつがおるならずっとそうやと思う

大倉｢亮ちゃ…もうさやめよ？｣

錦戸｢あ？｣

顔を上げたら大倉がなんか悔しいって顔して
ものすごく怒っとって

なんこいつどんな顔しとんねん笑

大倉｢もう自分傷つけんのやめぇや｣

錦戸｢別に傷ついとるとか一言も言うてへん｣

大倉｢亮ちゃんが！｣

俺よりも感情高ぶってる大倉

大倉｢亮ちゃんが幸せにするって選択もあるちゃうん？｣

錦戸｢あぁ｣

大倉｢それやったらお互いっ!!｣

そんなんよりもっと怖いねん

二度と泣かせなくないって思ったあの日

俺と付き合ったら？

泣かせる気全くないで？

でもな俺自信ない

また俺のせいでAが泣いてまうのが怖い

やから勇気だせんで
幼馴染って言う特権にすがるしかない

錦戸｢帰るな、うん、ごめん｣

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