いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ29)

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｢有難うございますっ！｣

渋谷｢それで良かったん？笑｣

｢全然構いません！｣

好きなん押してって言うから
あえて綾鷹笑

なんでかって？？？
んなの、ジュース好きなお子ちゃまみたいだって思われたくないからねんよー

渋谷｢俺のイメージだとAちゃんていちごミルクっぽいねん笑｣

なんて突然言い始めながら

自販機にお金を入れてく先輩

｢え？いちごミルクですか?｣

そんな控えめなピンク色が似合うとか初めて言われた気がする

先輩がボタンを押し飲み物が落ちる音がした

取り出したのはいちごミルクだった

あ、いいなぁ

ってか先輩でもいちごミルク飲むんだ
超意外…

本当はあたしいちごミルク大好きなんだよねぇ

渋谷｢んやるわ｣

｢え？｣

渋谷｢物欲しそうな顔しとって笑｣

くくってバカにしたような笑い方された

恥ずかしいけど嬉しい

先輩のその笑い方が優しいからかな？
不思議と怒る気になれない

渋谷｢これ好きなんやろ？｣

｢あ、…はい｣

でもこれ受け取るとあたし2本…

渋谷｢綾鷹貰う交換な｣

無理やりあたしの手元にあった既に水滴だらけでぬるくなりかけた綾鷹を奪い取った

代わりに先輩からひんやりしたいちごミルクが返ってくる

渋谷｢好きなんやろ？いちごミルク｣

｢エスパー？笑｣

渋谷｢ちゃう！亮に聞いた｣

あぁ亮ちゃんか

何をべらべら喋ってんのよ?!

渋谷｢好きなの選べ言うたやんか笑｣

優しくぽんって頭を叩かれた

んなこと言われてもね
先輩の前だとどうしても女を意識しちゃうから

こうみられたい!!
こんなふうに思われたいって強くて

素の自分だと先輩に勿体ない気がした

頭に手を乗っけたまんま
ほんま可愛いって呟いた先輩をじっと見つめた

錦戸｢何してんすか？｣

冷めた声が聞こえたと思ったら、亮ちゃんかい！

先輩の手も自然と離れた

大倉｢あ、すばるくん！｣

大倉もきたのか

大倉も先輩と面識あるんのね

それも意外すぎたよ

｢ジュース貰ったんだぁ!!｣

あんたらと違ってものすごく優しいでしょっ?!

大倉｢へぇ良かったやん｣

へぇ ?! なにそれ！

亮ちゃんは素っ気なくて先輩の方ずっと見ていた

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