いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ19)

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｢待って！亮ちゃん!!｣

そそくさと先行く亮ちゃんを大倉と追いかける

大倉｢もー… ほんとに子供やな｣

｢ねぇ笑可愛らしいねー笑｣

2人でニヤニヤしながら亮ちゃんを挟んで歩き始める

錦戸｢うるさい｣

とか言いながらもやっぱり顔は嬉しそっ！

しばらくして道が大倉とわかれた

錦戸｢あー、ホンマにうるさかったあいつ｣

｢よく喋ってよく笑ってほんとに自由なやつよね｣

錦戸｢やな笑｣

いつの間にか普通に戻ってる自分らに安心しきってた

なんだー…結局大きな喧嘩にならなくてほっとした

これがあたし達だ
幼馴染だ

言いたいこと言い合って気づいたら仲直りみたいな

錦戸｢そういやお前なんで今朝起こしにこぉへんかってん？｣

｢え、｣

や、それは…
昨日の亮ちゃんが猛烈に機嫌悪かったからとか今言えば余計怒っちゃうよね?

錦戸｢起きててんけど？俺｣

｢え！そうなの？珍しっ！｣

錦戸｢誰かさん待っとったら遅刻しそうになったんやけど、｣

｢ …… ｣

冷静すぎる亮ちゃんにまた怖くなる

ギャンギャン吠える亮ちゃんより

一言冷たく言い放ったり
冷静にグダグダ言ってくる亮ちゃんって

本気で怖い

ちゅーか、本気でキレてる

錦戸｢ふざけんなよ、ホンマ｣

｢あんたのご機嫌取りのためにいちいち怒られるのも気が滅入るんだけど?!｣

大体あたし、悪いことしてない！
亮ちゃんにとって何一つ悪いことはしてないはずだ！

そりァ

毎日一緒に登下校はしてたから

朝起こしに行くのも日課だった

でも今朝は確かに避けたよ

朝からあたしの顔見て、キレる亮ちゃんさらにめんどくさいと思ったからだし！

って思えば
下校は怒っててもなんだかんだ一緒に帰ってる亮ちゃんは

どっか大人なんだよなぁ
あたしよりどこか不意に大人になるもん

錦戸｢んやねんいちいち怒ってるわけちゃうやん｣

｢はぁ？あんた気づいてないっ？結構怒ってるよ？つーかめっちゃ短気だよ？｣

ほんとどうかしなよその性格

あんたのその気まぐれに何年も振り回されるあたしの身もちょっと位は心配しろよ！

錦戸｢こんなふうになんのもAやからってなんも知らんお前が悪い！｣

結局人のせいかよ
糞ガキ！

錦戸｢幼馴染だけは無くしたくないって必死なんは見苦しい？｣

え？