いわゆる幼馴染ってやつ《黄》 (ページ17)

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錦戸｢とにかく！あかん！｣

それだけ言われてまた拗ねてどっか行った

は？あいつなんなの？

引き攣った顔で亮ちゃんを睨んでたら澪に肩を揺さぶられた

澪｢どーゆーことｯ ?!

すばるってもしかして、渋谷先輩?! ｣

｢知ってんの？｣

澪｢相当有名人じゃん｣

｢だから亮ちゃんも知ってたのね！｣

澪｢多分それ違う｣

でも有名人ってさ

｢モテるから？｣

澪｢そぉ～モテモテの渋谷先輩だよかなーり女の子好きみたい｣

｢誰だって女の子好きでしょ｣

澪｢え？傍に女嫌いいるじゃんか｣

あ、そっか
亮ちゃんは嫌いだった

澪｢渋谷先輩は、ほんと簡単にはお近づきになれないんだよ｣

｢へぇ｣

澪｢女の先輩とかめっちゃ怖いんだから！｣

｢近づく気ないから安心して｣

そもそもそーゆーのお互い全くないし
今日初対面！

澪｢いやさ、いい機会だと思うけど｣

｢へ？｣

澪｢あんた最後彼氏と別れたのいつだっけ？｣

｢んー… 入学前だな｣

澪｢あぁあいつか！じゃ一年以上いないわけだ？｣

｢うん、まぁね、高校入ってから出会いはないなって思ったし｣

澪｢あったじゃん！たった今！｣

｢え？｣

澪｢渋谷先輩と！いっその事付き合っちゃえば?｣

いいこと言ーった！ってどやってますけど、ぉ？澪さん…？

澪｢錦戸以外と付き合いたいんだったら即行動起こすのみよ｣

｢いや、別に渋谷先輩なんか好きでもないし｣

澪｢いやぁ昔からAは押しに弱くてグイグイこられたらオチちゃうからね｣

｢…ｯでも先輩にそんな気は全くないはずだよ！｣

んーー!! なんかムカつくよ澪たん
全部知ったかぶりして！

澪｢え？名前知りたいって言われたんでしょ？｣

またあたしは無意識に澪に先輩の事全部話してたのか

｢名前知りたいからなんなのさ｣

澪｢お礼に何か奢ったるって?｣

｢あぁ冗談でしょ笑｣

澪｢いやいやいやいや、先輩結構押してますでしょ！｣

そういう澪たんに押されまくってあたし困っちゃってるの気づいてくれないか？

大体なんなの、澪さん？
中学時代からひたすらあたしと亮ちゃんをくっつけようとしてた割には

イケメン渋谷先輩が現れたらあっさりとそっちに乗り換えろと言わんばかりに…

澪｢ま、そのうち先輩が会いに来るっしょ｣

なんで、亮ちゃんと対照的にこんなに機嫌良さげなの？