声優ですね (ページ7)

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孤児院の時から、お兄ちゃんには助けてもらってばかりだった。
ずっと私の親代わりをしてくれた、お兄ちゃん...
そのお兄ちゃんが困ってるなら、私は...

『.....1年間で、いいんです、よね？』

片岡「はい！もちろんです！」

『お兄ちゃんの為なら、が、頑張ります』

片岡「ありがとうございます！！本当にありがとうございます！！」

ブンブンと効果音が出そうなくらい、片岡さんは私の手を握り上下に振った。
握られた右手が少し痛んで、顔をしかめると

片岡「怪我をさせてしまったんですね、すいません。
あれ、僕だったんです。どのタイミングで声をかけようかと...」

『大丈夫ですよ、このくらいの怪我。いつもの事ですから(^^)』

片岡「.......いつも？？？」

私の言葉を聞いて、片岡さんは気合を入れなおしていた。
なんでだろう...？？？

片岡「早速なんですが、お披露目会まであと4時間しかありません！
今から着替え、ヘアセットをしてもらいますね。
あと...お兄さんにはしばらく面会は出来ません。
もし2人が接触している所を誰かに見られたら...という可能性もありますので。
あ、電話やメールなどのやりとりは大丈夫ですからね(^^)」

『あ、わかりました』(お兄ちゃんには会えないのか...)

するとタイミングよく1人の女性が、鍵を自ら開けて部屋に入ってきた。
ソバージュがかったロングヘアが印象的な、いかにもサバサバした人だった。

柴咲「片岡～～～～！！！！！
あと4時間しかねぇんだよ！！どんだけ時間くってんだお前ぇぇえ！！」

片岡「いいいい、今今！！今、話終わったんだよ！！
あ、Aさん。この人は、Aさんの専属ヘアメイクの柴咲。
同じ女性だし、色々相談のってもらってね(^^;)」

柴咲「柴咲唯です(^^)よろしくねっ♡」

『こ、こちらこそ。よろしくお願いします！』

片岡「とりあえず、この事を知ってるのはこの3人だけだから。
楓太が戻ってくるまで、3人で頑張ろうーーーーー！！！！」

柴咲「片岡、うるさい」

片岡「はい、すいません;;」

この数分で分かった事は、柴咲さんには逆らってはいけない...
という事だった。