分岐点30 ページ31
伊「ねぇ、志摩ちゃん。見た?」
志「あぁ。」
伊「俺たちが何も出来ないことをいいことに。」
2人からの視線は鋭いものであった。
犯人をパトカーに乗せ、毛利さん達もパトカーに乗り込んだ。
『毛利さん、ありがとう。』
毛「あんまり突っ走るなよ。
無事で良かった。
あの4人凄い剣幕だったよ。」
そう言うと、軽く頭を撫で行ってしまった。
漸く真木ちゃんは、皆に再会できたようだ。
「ごめんなさい。」
真木ちゃんは、1人の男子生徒を泣きながら、軽く叩いていた。
その後、真木ちゃんは皆に抱き締められた。
真「Aさん!」
私の元に、4人が走ってきた。
真「ごめんなさい、私のせいで。
本当にごめんなさいッ・・・!」
「「「すみませんでした。」」」
私は、優しく真木ちゃんのことを抱き締めてから、全員の頭を優しく撫でた。
『良かった、無事で。
君達が無事で本当に良かった。
真木ちゃん、怖かったね。
ごめんね、助けてあげられなくて。
ごめんね。
皆の心の声、しっかりと聞くから。
だから、ダメだよ?
もう罪をおかしちゃ。』
私が、そう言うと、皆泣きながら頷いてくれた。
『君達は、優しい子なんだね。』
ーーーー
志「・・・流石だな」
伊「怖い思いをしたっていうのに、あの子達に見せない強さ
弱音を吐いてもいいのにね〜」
九「女性の鑑ですね」
陣「さすが、俺の娘!」
ーーーー
署に向かう4人を見送ったところで、2人がやってきた。
伊「Aちゃん、タオル。」
私は、そのタオルを受け取り、そのまま2人に抱きついてしまった。
伊「怖かったね。」
志「無理しやがって。」
そう言って、私の頭を撫でながら、優しく撫でてくれた。
『あの子達、これからどうなるんですかね。』
伊「さあね。それ決めんの俺じゃないっしょ。
本人たちでしょ?」
私は、その言葉を聞いて安心し、先にメロンパン号に戻った。
伊「なんでAちゃん、無理するんだろうね。
あんな男に触られて、辛いだろうなー。
なのに、弱音を吐こうともしないなんて。」
志「それがこいつなんだろ。」
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作者名:九十九 | 作成日時:2020年9月13日 17時