検索窓
今日:5 hit、昨日:14 hit、合計:58,495 hit

分駐所2 ページ19

志「もうすっごい、すっごい!

殴りたくなる衝動抑えるの大変だよ!」

『一未さん、落ち着いてください。』

陣馬「もう殴っていいんじゃないか!?」

『殴ったら逮捕します。

暴力は駄目です。』

伊「いや、大事だろ!?

マイちゃんの好きな奴が誰なのかっ!」

私は、伊吹さんになんと声を掛けていいか分からなくなってしまった。

志摩さんが疲れていると悟ってくれたのか、その日陣馬さんは志摩さんと飲みに行ってくれた。

私は、強盗に関するつぶったーや、防犯カメラの映像、事件資料などを一から読み、聞きあさった。

ーーーーー
次の日

私は分駐所の机に突っ伏して、軽く仮眠を取っていると、美味しそうな匂いで目を覚ました。

他の人達はまだ来ていないようだ。

『すみません。寝てました。

藍さん、おはようございます!』

伊「Aちゃん、おはよ。

昨日帰ってないの?」

『え、あ、はい。』

伊「駄目だよ、無理しちゃ。」

『ありがとうございます。

でも、机で寝てたら、気持ちよくて朝まで寝てただけです。』

伊「そうなの?ならいいけど。

あっ、そうだちょうどよかった!

ねね、朝ごはん作るの手伝ってくれな?」

『はい!』

今日の朝ごはんはベトナム料理定番のフォーだった。

伊吹さんが麺を湯がいている間に、私はパクチーなどを切っていった。

伊吹さんと二人になれることなんて滅多にない。

だから、言うならいましかない。

そう覚悟を決めた。

『藍さん、お願いがあるんです。』

伊「どうしたの?」

『志摩さんのこと、助けてあげてください。

過去にとらわれているあの人を解放してあげて下さい。

あの人の過去から逃げないであげてください。』

そういう私は、涙を堪えるのに必死だった。

伊「ん?どういうこと?」

『いつか分かりますよ。

そのとき、あの人を救えるのは伊吹さんしかいません。』

伊「そうなの?

うーん、良く分からないけど頑張る!」

『ありがとうございます。』

伊「Aちゃんのことも受け止めるつもりだからね。」

私は、伊吹さんの言葉に動揺するも、しっかりとパクチーを切った。

伊「俺たち三人でトリオでしょ?」

一度不敵に笑い、私の頭を撫でると溢れそうなお湯を止めに行く伊吹さん。

この人なら私の過去も受け止めてくれるんだろうな。

でも、私は逃げる。

だから、まだ私のことを、過去のことを知ろうとはしないで。

まだ、やらなきゃいけないことが残ってる

私は、朝食の準備を再開した。

フォー→←分駐所



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
122人がお気に入り
設定タグ:MIU404 , 志摩一未 , 伊吹藍
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

イマツギ(プロフ) - 早く続きが見たいですね!更新頑張ってください!応援しています。 (2020年9月12日 21時) (レス) id: e522761e6b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:九十九 | 作成日時:2020年9月5日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。