元SPは機動捜査隊３【MIU404】 (ページ16)

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聞き込みページ16

次の日

今日はマイが通っている日本語学校の人に話を聞きに行く予定だった。

「マイさん、ナムさん

二人共欠席は無し、大変真面目な生徒さんです」
　
そう教えてくれるのはここで働いている水森祥二郎。

私はそんな水森をジッと見つめていた。

お陰で志摩と伊吹と水森が話していることを何一つ聞いてなかった

志「サボる生徒も多いんですか。」

「そういう学校もあります。

生徒が寝ていても、休んでも全く注意をしない。

定員２０人の所に５０人押し込む。

その分、学費が儲かります。」

志「それは、違法では。」

「はい。

先月もそういう学校が摘発されました。

うちは違いますよ。」

志「じゃあ、水森先生はこの２人が。」

「先生ではなく、事務員です。

生徒までに期日までに学費を支払わないと退学になるぞって脅す役。」

伊「それ辛いっすね。」

志「じゃあ、水森さんはマイさんとナムさんがお金に困っていたという話を聞いたことは。」

水森さんは、ため息のような笑いをこぼした。

伊「ん？」

「みんなお金に困ってます。

皆です。

余裕があるのは、裕福な家の中国人くらいで。

生徒の８割は留学生という名の出稼ぎ。

偽装留学生です。

学校も国も出稼ぎだと分かって受け入れてる。

向こうの平均月収は３万円。

日本で月に２０万稼げば、向こうの半年分。

だから、借金をしてまで日本にやってくる。

ジャパニーズドリームです。」

伊「なるほどね。」

志「A聞いてたか。」

『すみません、聞いてませんでした』

志「珍しいな、お前が全く調書で話を聞かないなんて」

話を聞き終わり、廊下を歩きながらの会話だ。

私ははどんな話をしていたのか簡単に志摩と伊吹に教えてもらっていた
　
志「それより伊吹、気付いたか？」

伊「うん、あれは伊達メガネだ。

俺と同じで度がはいってない。」

『でしたね。

入ってませんでした。』

伊吹を見る志摩の目は酷いものだった

志「マイとナムは金に困っており、強盗しても可笑しくないと暗に言ってた。」

伊「うわっ、受け取り方が意地悪。

性格わるー。」

『ですね、もう少しいい受け取り方出来そうですが。』

志摩さんの電話が鳴り、２人の元を少し離れた。

『私的には、水森さんがこの１件に関わっていると踏んでます。

志摩さんに言っても、勘だけでいうなって怒られますね。

マイちゃんは、やってませんよ。強盗なんて。』

伊「だよね～。」