元SPは機動捜査隊３【MIU404】 (ページ12)

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本練馬警察署ページ12

翌日

本練馬警察署へ向かうといろんな言葉が飛び交っていた。

『うう…頭痛い』

頭で勝手に翻訳をしていってしまうから、頭の中がめっちゃくちゃだった。

伊吹「ねえねえ、耳押さえててあげよっか？」

『藍さん、いらない。』

陣馬「捕まったのは19人。ベトナム人が八割

他ネパール、カンボジア

殆どが元技能実習生で、実習先の企業から逃げ出してきた連中だ。」

『様々な人がいますね…』

志「A、お前大丈夫か。

顔真っ青だぞ。」

『大丈夫です。』

九「働きにきて、どうして逃げるんですか。」

陣「工場で立ちっぱなしの仕事を一日12時間。

週6で働いて･･･月収八万円だったんだ。」

『それって・・・』

志「明らかな最低賃金法違反」

陣「加えて差別にパワハラ、言葉の通じないことによるいじめ。

その結果がこの5年間でのべ二万六千人の失踪者を」

伊「あー、俺それ聞いたことあるわ。ガマさんから。」

志「誰だよそ。」

伊「俺の大事な人」

『ガマさんっ』

伊吹「あーガマさん、やっぱり知ってるんだ。

Aちゃんに会いたがってたよ。

今度逢いに行ってあげて。」

『はい。』

「どうも、お疲れ様です。」

陣馬さんが声を掛けると、向こうからある人が歩いてくる

志「2機捜の牛山隊長だ。

おはようございます。」

九「おはようございます」

伊「おはようごさいまーす。」

『おはようございます。』

牛「おはようございます。」

挨拶を返すと、九重さんの方に向き直った。

「九重刑事局長の息子さんですよね？

こんな大きなお子さんがいらっしゃったとは。」

『お父さんと九重さんとは関係ありませんよ。』

九「そのとおりです。

父と私は関係ありません。

事件の方は？全員捕まったんですか？」

「それが一名取り逃して…」

伊「はあ？」

これはまずい。