元SPは機動捜査隊【MIU404】

信用 ページ43

伊「いやさ、考えても見ろって！

朝会社来て上司が死んでたらビビるだろ？

そこへ他の奴が来て自分が犯人だと思われる。

そりゃあさ、慌てて逃げたくなるだろ？」

『んー、逃げたら否定することも出来なくなりますからね。』

志「自分が来たときには既に死んでいましたって、正直に言えば済む話だろ。」

伊「いや、済まないんだよ。

俺には分かる、

刑事になっても職務質問を受ける俺には分かる」

志「自慢げに言うな。

大抵の犯人はやってないって言うんだ、やってても。」

伊「中にはやってない奴だっているだろ？」

志「いないとは言わないけどさ」

伊「志摩ちゃんさ」

志「ん？」

伊「少しは人を信じてみなよ」

志「馬鹿か！って馬鹿なのは知ってたわ」

伊「知ってたなら聞くな」

志「違う。

人間の野生の馬鹿なのは知ってた。

刑事としても馬鹿なのか」

伊「それほぼ意地悪な」

『2人とも刑事としての姿は違えど、私にとっては優秀な刑事であることに変わりはありませんよ。』

志「1つ言わせてもらしてもらう。」

伊「出た」

志「俺たちの仕事は疑う事だ」

志摩さんの言葉を聞くと、伊吹さんは軽く笑った。

伊「それ誰が決めたんだよ」

志「は？」

伊「加々見の事信じてやる刑事が1人くらいいたっていいじゃんか」

『志摩さんが疑い、伊吹さんが信じる。

いいコンビじゃないですか。』

私は、2人に聞えないほどの小さな声で呟いた。

これが聞えたら、また言い合いが始まりそうだ。

伊「えっ、ダメ？」

志「駄目だろ。」

伊「ダメ？」

志「じゃあ誰が犯人なんだよ」

伊「岸？」

志「証拠は？」

伊「んー？じゃあ第一発見者？」

志「じゃあ、じゃねぇわ、

冤罪作ったらどうすんだよ」

伊「そういうとこは志摩ちゃんが

細かいこと気にすんなよー」

『そこは大事ですよ。

証拠がなきゃ犯人逮捕出来ません。』

志「お前は頭がゆるふわなんだよまじでもう！」

伊「まぁでもさ、俺は信じてあげたいんだよねー！」

桔「1機捜本部から機捜404」

その時桔梗さんから連絡が入った。

志「はい機捜404どーぞ」

志摩さんが投げ有りな感じで言った。

『志摩さん！』

疲れてるんだ、きっと。

終わったら、休ませなきゃ。

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