第百五話 ページ23
幸村side
ドアの内側は闇に包まれていた。
先が見えないほどの黒。
しかしなぜか俺のまわりだけは光に照らされたように見えていた。
ここは教室だったはずが、歩いても歩いても机や椅子があるわけでもなく、ただただ何もない闇の中を歩いている感じだった。
入り口のドアさえどこにあったのかもうわからない。
しかし、歩き続きなければいけない気がした。
幸「壁……？」
歩き始めてしばらくした時だった。
目の前に壁らしきものが立ちはだかった。
壁にそって歩いていくと、何度も直角に曲がったところがあった。
十数回曲がったところを見つけたとき、もしかして俺は同じところをぐるぐるしているのではないかと思った。
試しにハンカチを落として、また壁にそって歩いてみる。
すると、四回曲がってハンカチのあるスタート地点に戻ってきた。
幸「ここ壁で囲まれてるんだ……！」
おもわず大きい声で言ってしまった。
そのときだった。
？「誰かいるの……？」
高いわけではないが、低いというわけでもない。
男性の声。
少年でもなければ、成年でもない。そういうような声が聞こえた。
壁がぼろぼろと崩れていき、あたりに光が射す。
明るくなった視界に目を細めた。
？「あの子さえ弱まれば、外からの攻撃には強いけど内側からの攻撃には弱くなる。」
マントをひるがえしてコツコツと歩いてくる彼は、まるでおとぎ話の王子様のような恰好をしていた。
幸「えっと、あなたは……？」
？「俺は薩摩輝。あんたが大隅って呼んでる子の父親だよ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 80人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真琴(プロフ) - ToaRin.人形劇の人形師さん» 読んでくださりありがとうございます！りんごは彼の人生を大きく狂わせてしまいました。しかし、一体なにがあったのかは闇のままです。全部梨だった。その事実が彼の心を救ったのかどうかはこの番組ではわかりませんでした……。 (2018年3月31日 0時) (
レス) id: f76abc2ecb (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - 更新お疲れ様です。月曜日から徹夜したいですね。きっと赤也くんはリンゴを片手で潰しながらこういうんですね「次はお前がこうなる番だ」…そういいながらまた次のリンゴをつぶすんでしょう…全部梨だった…リンゴなんてなかったんや… (2018年3月30日 23時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
真琴(プロフ) - ToaRin.人形劇の人形師さん» 読んで頂きありがとうございます！3ツイート目も１番最初のコメがとありんさんで嬉しいです！なんですって！？納豆は生クリーム？大隅くんも生クリーム派でした笑笑返信遅れてしまい申し訳ありません。これからもどうぞよろしくお願いします！ (2018年3月18日 17時) (レス) id: f76abc2ecb (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - 続編おめでとうございます。更新お疲れ様です。怪しい空気の3ツイート目、物凄く楽しみにしています！無理せず、更新頑張ってください！！ちなみに、納豆は生クリームかなぁ(ｽｯﾄﾎﾞｹｰ) (2018年3月14日 23時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真琴 x他1人 | 作成日時：2018年3月14日 19時
