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『痛っ』
カランカランとコップの中の氷がぶつかり合う
「どうしました?」
『爪折れた…』
「あらあら…」
ノートンの言う通り、切った方が良かったかもしれない。
これじゃあ不格好だなぁ…
「随分伸ばしてましたね?リッパーさんくらいあったのでは。」
『そんなに伸びてないよ!』
「ふふ、冗談ですよ。」
大広間で一緒に休憩していた謝必安に少しからかわれた。
「…そういえば、サラさん随分と探鉱者に好かれてるみたいですが。」
『え?うーん、まぁ最近仲良くなった。』
「ほう…好きなんでしょう?彼のこと」
『うん、私なんて眼中にないと思うけど…』
…あ。
『待って、忘れて。聞かなかったことにしてっ』
「安心してください、言いふらしたりしませんから」
『…約束だからね。』
「はい。」
『…謝必安さ、ネイルとかできたりする?』
「まず、爪を整えましょう。」
長かった爪を切りそろえ、折れたところには爪やすりをかけてくれた。
「ネイルや化粧はサバイバーの納棺師が得意でしょうから、彼を尋ねてみては?」
『えぇ…でもあの子、社交恐怖症でしょ。大して話したことないし…』
「それこそ探鉱者を連れていくといいですよ、納棺師のイソップカールは彼と仲がいいので。」
『あ…わかった。ありがとう謝必安』
なるほど、イソップはノートンと仲がいいんだ。ということはナワーブやイライ、ウィリアムとも仲がいいのかもしれない。
『あ、謝必安もうひとつだけいい?』
「はい、なんです?」
『女の人のネイルって、男の人はどう思うの?』
「…自分のために綺麗にしてくれたなら、それはとても嬉しいと感じます。」
『そうなんだ…ごめんね、引き止めちゃって』
「いえいえ!」
冷たいお茶を一気に流し込み、ノートンを探しに向かった。
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蒼(プロフ) - ただでさえ尊いノートン君が作者さんの手でさらに尊くなっている…。ここは天国ですか? (2023年2月9日 7時) (レス) @page30 id: 699f0917a9 (このIDを非表示/違反報告)
天空(プロフ) - らいちさん» たった一言でとてつもなく嬉しくなりました…!!しかし、私は神ではありません…!笑笑 (2019年12月1日 11時) (レス) id: e03bf13403 (このIDを非表示/違反報告)
らいち(プロフ) - 神? (2019年11月29日 8時) (レス) id: 702f91a63d (このIDを非表示/違反報告)
天空(プロフ) - レオンさん» コメントありがとうございます。そのように言ってもらえるととても嬉しいです!こちらこそ、最後までお付き合い頂いたことに感謝申し上げます。 (2019年7月26日 2時) (レス) id: e03bf13403 (このIDを非表示/違反報告)
レオン(プロフ) - ノートン君の夢小説探してました!本当に素敵な作品で尊かったです。ありがとうございました (2019年7月26日 1時) (レス) id: ec307ef577 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天空 | 作成日時:2019年7月15日 13時