恋 愛 相 談 。【四つ辻の美少年】

31 ページ31

『四つ辻さん、何市に行ったんだろ』




さっき、ここで待ってろと言われて四つ辻さんはどこかに行ってしまった。




もうすぐ15分ほど経つが、まだ戻ってこない。




『まさかすっぽかして帰ったとか…？』



いやいや、四つ辻さんに限ってそれはないか




……そろそろ待ちくたびれるよ、私。




「青葉!」




『あ…遅いよー、どこ行ってたの？』




「悪かったな、待たせて…」




ん？





四つ辻さんは背中の後ろになにか隠している……？




『ねぇ、何持ってるの？』




「ああ…プレゼントだ。」



『え…？』



渡されたのは花束だった



『え？花束？』




「そうだが……花は嫌いだったか…!?」




『ううん、すごく好き!でも何で？』




「あー、何となくだ。別に深い意味は無い。」




『へぇ……でもすごく嬉しい!ありがとう!!』




「ああ……喜んでもらえて良かった」




『なんか、四つ辻さんらしくないね』




「どういう意味だ…」




『あはは、嘘だよ。嬉しいのは本当だよ？』




四つ辻さんに出会って、幸せになったと思う。




これで、良かった。これ以上に望むものはないし、これ以上の幸せもないだろう。

32→←30

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す