クーデレな旦那さん【青】

20 * ページ22

★

「はぁぁぁあ……」

隣で大袈裟なため息をつくころちゃん。

お昼休憩になってからずっとこう。

そろそろ声掛けるか。放置してたらずっとこのままだし。

『で、どうしたんですか。』

僕がちょっと呆れ気味に聞くと、急に早口で語り始めた。

「やばいやばいやばい…Aが熱下がらない…」

そんなことを深刻そうに言っている…かと思えばそんなことはない。←

逆にふへへっ、と笑顔を浮かべている程。

『なんでそんな嬉しそうなんですか？』

またどうせ蒼衣さんが可愛いだとかそんなんだと思ってるけども。

一応ね、聞いとく。

「熱で辛そうにしてるAがまじで天使。しぬ…」

可愛いすぎか…なんて口からぽろぽろ溢れてるころちゃん。

僕の勘当たり過ぎでしょ、笑

そんな呑気に考えていたら一瞬でころちゃんが青ざめた。

「僕が仕事してる間にAになんかあったらどうしよ、、、」

さすがに熱の間ずっと休む事は出来ないよね。社長だしね。

『なら今から死ぬ勢いで仕事してきたらいーじゃないですか』

まぁころちゃんなら余裕でしょ。

「…よし、仕事戻る。るぅとくんも強制ですぅ〜」

え、まだお昼休憩なのに…？早いってぇ


さっきまでのニマニマしていた顔は消えて、突然爽やかな笑顔を向けられる。

いっつも思うけど、ほんとonとoffの切り替え得意だよね。

これで何人社内の女性を落としてきたんだか。

『はぁ…これが高学歴イケメンモテ男、かぁ…』

ボソッと改めて声に出してみるとやばいな、

理想の男性って言うかそんな感じが凄い。

「今、なんか言った、？」

『いや、なんでもないですよ。』

本人にこんなこと聞かれたらなんて言われるか分かんないし。

取り敢えず適当に誤魔化そ。←


「じゃ、また後でね。一緒に帰ろーね、？」

いつも一緒に帰ってるじゃないですか。そう言おうと思ったけど

『勿論です。早く資料終わらせて下さいね？』

僕が小悪魔に微笑むと、分かってる。って返された。

よーし、ころちゃんの為に頑張りますか、！

21 *→← 19 *

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す