第15話:つかの間の幸せ ページ37
スカーレットside
次の日の朝､私は目覚めると見慣れない天井を見て改めて露伴君と同棲を始めたんだと感じた
昨日拓人にはもう同じ寝室でもいいんじゃないかと提案されたけど露伴君が私に気をつかってか別々にしてくれた
朝は私のが早い｡早いといっても私が早すぎるようで露伴くんも早い方だと思う
露伴くんが起きる前にコーヒーと朝食の準備をすることに｡
1人のときはあまり朝食を食べなかったからどのくらい作れば良いものなのかがわからない…
とりあえず食パンを焼き､ベーコンと目玉焼きを作っちゃおう
露「………」
ｷﾞｭｯ
ス「わっ！？ろ､露伴くん！？」
後ろから露伴くんが突然抱きついてきた
ス「どうしたの？」
露「いや…なんか嬉しくてな君が僕の家のキッチンに居ることが…」
ス「え？一緒に暮らす前も何回かキッチンには入って料理してたけど…？」
露「それとこれとはまた別だ！」
拗ねたような声で私の背中に顔を押し付けながら言う露伴君が可愛らしくてクスッとつい笑ってしまう
露「おい､なに笑ってるんだよ」
あ､急にご機嫌ななめに汗
ス「ご､ごめん…かわいかったからつい…ひゃっ！？」
急に私をクルッと回転させたかと思うと露伴君が私の胸に顔を埋めてきた
ス「へっ！？ちょっ､なにを！？」
露「うるさい！僕を可愛いと言った罰だ！」
と顔をグリグリと胸に当ててくる｡そのくすぐったさに少し声が漏れてしまう
ス「あっ…んっ……や､やめて…」
露「謝ったら離してやろう」
露伴くんは少し意地悪な顔をして言う…その顔にドキドキしてしまう
ス「ご…ごめんなさい…」
露「………ﾌﾝｯ」
少し残念そうに離れてくれた
ス「あ､そうだ｡露伴くん」
まだドキドキしながらも彼に声をかける
露「ん？なんだ？」
ス「今日少しで良いんだけど出かけない？」
露「勿論良いけど午後でも良いかい？」
ス「え？でもお仕事は？」
露「仕事も大事だけど君との時間も大事にしたいんだ｡仕事は午前中に終わらせるから午後はゆっくりすごそう」
ス「露伴君…」
思わず抱きついてしまった
露「ん？どうした？さっきの続きか？」
ス「ち､違うよ！少しこうしてたいなって思っただけだよ」
恥ずかしくて彼の首もとに顔を埋めながらいう
露「ん？なんか焦げ臭くないか？」
ス「あっ！！忘れてた！」
キッチンの方を見るとフライパンからモクモクと煙が上がっていた｡火をとめてみると黒こげになってしまったベーコンとたまごが…泣
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作者名：孔丞さくラ | 作成日時：2020年2月18日 10時
