男嫌いがFFIに出るそうです【４】 (ページ48)

今日:10 hit、昨日:4 hit、合計:150,832 hit

No.192　俺たちのサッカーをページ48

.

ｰ風丸sideｰ

栗松「キャプテンたち…来ないでヤンスねぇ…」

スタジアム中央の大きな時計が
13:45分を過ぎた頃、栗松が不安げに呟く

染岡「大丈夫だ！
あいつらは絶対間にあう」

壁山「……でも…」

そんな言葉にさえ、1年の不安感は増したようだった

…無理もないだろう

円堂、立花、鬼道、佐久間、不動がいないんだ

加えて監督たちも不在の状態

どう考えても、不安になるなという方が無理だった

風丸「……円堂」

親友の名をﾎﾟﾂﾘと呟く

今、何処にいるんだ？

試合の変更を知らないのか？

春奈「っあと5分ですよっ！？」

豪炎寺「………」

木暮「うぅぅ…姉ちゃん、キャプテン、
一体どこ行っちゃったんだよぉ」

もう、間にあわないかもしれない

そんな思いが渦巻きだす

どうする

……どうすれば、いいんだ

綱海「うじうじすんな馬鹿野郎！！」

そのとき、綱海の檄が飛んだ

綱海「キャプテン、キャプテンって！
お前らだって日本代表の一員だろーが！

だったら意地を見せてみろ、意地を！！」

木暮「で、でも…」

綱海「姉貴に、お前の良いとこ見せてやれよ！」

木暮「！……おうっ！！」

.

『大丈夫だみんな！！
いつも通り、俺たちのプレーをすればいいっ』

.

風丸「………そうだな」

俺はｷｯと顔を上げてみんなを見渡した

風丸「フォーメーションを発表する！！

FWは豪炎寺、染岡、虎丸の3TOP

MFは俺、ヒロト、土方

DFは綱海、木暮、壁山、飛鷹

そしてGKは立向居だ」

「「はい！！」」

時刻は14:58

………円堂

俺、やるよ

お前の代わりとして…キャプテンを務めてみせる

俺は、大きく息を吸い込んだ

風丸「みんな、俺たちは確かに不利な状況にあるかもしれない

でもそれがどうした！」

お前はいつも、俺たちを支え続けてくれた

自分が辛くたって
悩んでいたって

俺たちのことを励ましてくれた

だったら俺がすることは、ただひとつ

風丸「俺たちは、今までも
諦めず全力を出し切ってきた！

………今日も、いつも通りだ

いつも通り、俺たちのサッカーをすればいい！！」

－－－そうだろ？円堂

.

＿＿ﾋﾟﾋﾟｨｨｨｰｰｰ!!!

監督・キャプテンがいない前代未聞の状況のまま

試合開始を告げるホイッスルが、空高く鳴り響いた

ﾃﾚｽ「さぁて、軽く遊んでやるか…」

.