No.92 プレーで示す ページ45
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A「みんな聞いてくださいっ！！！」
みんなの視線が一斉にあたしに集中する
A「ねぇ、みんな…
勝ちたくないんですか！！？」
風丸「そりゃ勝ちたいさ！
だけど不動が！」
A「違う、風丸くん
不動くんの態度に惑わされないで
“不動くんのプレー”を見てください！」
その言葉に顔を見合わせるみんな
ヒロト「だけどAちゃんだって見ただろ？
不動のサッカーは、味方を利用する勝手なものだ」
壁山「そうッスよ！」
A「本当にそう思いますか？」
風丸「……？どういう「Aの言うとおりだ！」
その時、聞き慣れた声が割って入った
風丸「円堂！！」
円堂「待たせたな、A」
円堂くんはﾆｯと笑って拳を出す
A「……遅いですよ…」
そう言って拳をｺﾂﾝとぶつけ合う
あ…
あたし自然に男子と触れてる
風丸「で、円堂
立花の言う通りって…まさかお前も！」
円堂「ああ、そうだ」
風丸「どうしてっ！
何故あんなプレーをする不動を…っ！」
鬼道「不動のプレーは、全てを見切ったものだ」
壁山「き…鬼道さん！？」
足を慣らせながら鬼道くんが向かってきていた
風丸「……いや違う！
あいつは誰にも届かないパスを出した！
あれは嫌がらせだ！」
円堂「ボールは嘘をつかない！！
パスを受けてみれば、全て分かる！」
風丸くんたちはまだ納得のいかない表情であたしたちを見た
伝えるためには、やっぱり
プレーで示すしかない……！！
.
韓国のスローイン
不動くんはそれをいきなりカットした
囲まれる不動くん
不動「風丸！」
風丸「…っ」
だけど、風丸くんには届かない
風丸「いくらお前たちがそう言ったって…！」
.
不動くんは再びボールを持ち込む
あたしはその横を駆け抜けた
パスを求めて
A「不動くん！！」
不動くんは若干ためらっているようだった
どうせ取れないんだろ、とでも言うように
A「不動くん、絶対に受け取って見せます！！
だから…
あたしを、信じてｯ！！！！」
不動「……！！」
そしてトラップでボールを上げて
不動「ほらよっ！！」
鋭く蹴りだした
そして
そのパスはピッタリあたしの足に収まった
「「！！」」
A「もっと強いパスでいい！！」
不動「っなら、こいつでどうだ！！」
ボールを返すと、不動くんはさっきよりも鋭く速く
…それでいて的確なパスを通した
A「ナイスパス！！」
.
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作者名：るぅ | 作成日時：2017年9月26日 23時
